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2000.3.8
三陸の文化


私は昨年の8月まで、「リアス式海岸」でお馴染みの三陸地域に住んでいました。
この三陸という地域は、それだけでチャンネルを一つ設けなければならないと思うほど魅力的な地域なのですが、生活者として常に気になっていた事の一つにコンビニの袋の使用法がありますので、唐突にご紹介しましょう。

ポイントは、コンビニの袋の持ち手と持ち手の間にあるビロンと長い部分(以下、ビロン部)です。
そもそも私はこのビロン部が何のために存在しているか、不思議に感じていたのですが、、

98年4月に三陸へと移り住み、はじめてコンビニで買い物をしたとき、店員さんがそのビロンとした部分同士をセロテープでピタッと貼ってくれたのです。
私はレジで思わず「あっ!」と叫んでしまうところでした。
そう、三陸のお店ではいつもこうして"ビロン部"をテープで止めてくれるのです。

そこそこ色々な街に住んでいる私ですが、他の地域では無かった様式です。
これは一つの文化なのでしょうか?それともこれが、本来ビロン部に求められていた使用法なのでしょうか??




2000.3.11
駐在だより・不動前


昨晩、近くの交番=等々力不動前駐在所から「駐在だより」という魅力的な手作り新聞が届きました。
自宅近くの"等々力渓谷"という景勝地の中に"等々力不動"という名前のお不動さんがあり、そこに隣接した交番なので「等々力不動前駐在所」です。
中を読んでみますと、屋内強盗事件の多発から、家庭からの非行防止、春の交通安全週間まで情報満載です。

紙はA4の中質紙といった感じで、紙面には色々なところからコピーしてきたのであろう既成のイラストが切り貼りされています。
お巡りさん自身はこうした作業が不得意なのか、切り取った跡などがそのままコピーに残っていたりして、これがまた味わいを一層深めています。

イラストの例としては、家に入ろうとする泥棒の絵(当然、目の周りは黒く、しかもアイマスクのように両目つながっているタイプ)、パトカーの絵、子犬の絵、桜の絵など。
更に謎の宇宙人のような絵や、戦時中の雑誌から飛び出してきたような警官の絵などもあって、隅々まで見逃せません。

しかしその全てを凌駕して圧倒的に出色なのは、左に掲載のタイトル【不動前】!

丁寧に描かれた炎は、それほど上手ではないだけに一層不気味さが引き立っています。
そしてその炎をバックに浮き上がる「不動前」の3文字!

私の帰宅はいつも深夜ですが、暗いところでこのタイトルを見た瞬間は真剣に恐怖感を覚えました。
この駐在だよりのタイトルが放つ炎が、駐在所の存在以上に犯罪を抑止していることでしょう。



2000.3.16
等々力駅前の屋台


私が普段通勤に利用している駅は、東急大井町線の等々力駅。
少し以前からラーメンの屋台がこの駅の近くにやってきて、深夜に営業しています。

スープはしょうゆ味。
東京には珍しく麺が太めで、札幌ラーメンにどことなく似ていて好きだったのですが、昨冬はおでんなどもメニューに加わり、一層魅力を増しています。
日々終電近くなので、当然ビールも追加します。缶ビールと紙コップではありますがキムチ付きで、あのゴージャス感は言葉では表現できません。

店主のお兄ちゃんは、聞くと26歳で、ヤンキー風ではあるのですが真面目で物腰も柔らかく。一生懸命やっている姿が現役のヤンキーの皆さんの心をも打つのか、夏などは、彼を慕って屋台周辺に皆さんがたむろしていたほどです。
そうした様子なども含め、この屋台は等々力周辺の私のお気に入りのひとつだったのですが、最近すっかりこの屋台を見かけません。
不況の折、撤収せざるを得なくなったのでしょうか、それとも何かの理由で締め出されてしまったのでしょうか。
しかし、地域の商店街の方々からは麺の仕入れ先を紹介してもらったりと、色々応援してもらっているようでしたので、締め出されたとも考えにくいのです。

もう姿を見なくなってから10日ほど。
どこかもっと稼ぎの良い場所を見つけ、そこでまた頑張っているのなら良いのですが・・。