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閉店セール中の有楽町そごう。買い物客がごった返す店内に、フランク永井さんの低音の歌声が流れている。 相手を待つ男女の心情を甘く歌った「有楽町で逢いましょう」だ。 有楽町そごうは1957年5月、戦後のバラックが残る有楽町駅前に、当時、珍しかったエスカレーターを備えたモダンな百貨店として登場した。 客をひきつけたキャッチフレーズ「有楽町で逢いましょう」は当時の宣伝係長が、アメリカ映画「ラスベガスで逢いましょう」の看板を見て思い付いた。 斬新なフレーズと評判になり、ビクターレコードから同名での映画化と主題歌の製作話が持ち込まれた。 映画では同店が、主人公のカップルの待ち合わせ場所などで登場。主題歌も大ヒットし、無名だったフランク永井さんを一躍、スターの座に押し上げた。 (9月22日読売新聞夕刊) |