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2002.8.10
小青竜湯


無理がたたり、一昨日から鼻水が止まらなくなりました。
仕事への影響は甚大で午後には一層ひどくなったため、仕方なく薬を投与することにしました。
鼻水止めの薬はコルゲン・ソフトカプセルを筆頭に、鼻水は止まっても同時に強烈に眠くなるものが多いため、眠くなる成分の含まない薬をチョイスすることが肝要です。

しかし「眠くならない鼻水止めを下さい」と言って買ったはずの薬は、眠くなる上に鼻水が止まらない恐ろしい代物でした。
これでは睡眠しながら脱水症状になってしまいます。

商品名は「小青竜湯」。
竜のように激しく効くものと期待されましたが、所詮小さい竜。
そこに気付かなかったのは迂闊でした。




2002.8.11
マーチンD28号


私が愛用する同い年の1964年生まれのギター、マーチンD28号。
これが昨日、長女・桜の体重の乗ったボディ・プレスによって一部破壊されました。

グシャグシャになったわけではないのですが、側面の部分にヒビが入って中の空洞部分が見えており、慌てて弦をゆるめて整形して何とか外見上は復元しました。
何気なくギターと戯れていただけだと思っていたのですが、やはりあの体重を甘く見ていたようです。

今年は札幌〜箱根と続くブルーグラス・フェスへ参加しようと、ギターを拭いたり弦を張替えたりなど地味なコンディション作りを楽しんでいた私ですが、「そんな小さなコトにこだわるな」 と父に身をもって教えるかのような、子のボディ・プレス。
目が覚めた私は、このヒビ割れギターで活躍することを誓いつつも、もっと別の方法で教えてくれと涙したのです。




2002.8.14
ギターの刻印


最近の私のギターは受難続きで、実は先のライブでも、演奏中に倒れてきたシンバルの下敷きとなって、先日御紹介したマルハ・ギターが再び負傷しました。
結構洒落にならない損傷なのですが、元々洒落にならない程変型しているギターなので今ひとつ傷も目立たないので不思議です。

このように私のマルハギターは様々な特徴を持つ名器なのですが、せっかくですから本日は、そもそもこのマルハギターのボディの隅に刻み込まれている謎の文字のことを御紹介しましょう。

*

この刻字、購入直後はただの傷だと思っていたのですが、しばらく弾いているうちに「どうも文字ではないだろうか?」ということに気付きました。
刻まれているのは合計で5文字のよう。えーと、なになに・・・。

最初の文字から非常に解読しにくいのですが、多分平仮名で「ず」と書いてあるようです。
 「ず」 か・・・。
次の字は、「う」に見えます。
 「う」 ね・・・。
さらに次を見ると「と」
取り敢えずここまでを続けると「ず・う・と」。
「まさか」という思い(不安)がこの時最初によぎりました。

心を落ち着けてさらに隣の字を確かめると、その字は明らかに「る」となっています。
完全に観念して確かめた5文字目は、やはり「び」と刻まれていました。

「ずうとるび」・・・。
ずうとるびを知らない世代の方々に対しては、一体何を例えに説明したら良いのかさえ全く考えが浮かびません。
しかし、恐れ多くも「ビートルズ」の名前をもじった謎のアイドルグループが、かつてこの日本の歌謡界に存在していたのです。
文字の解読を終え、私はしばし放心しました。

ギター弾きなら誰しも、自分のアイドルミュージシャンのサインや名前を刻んだギターでステージに立ってみたいと思うもの。
しかし現実には、不本意にも程がある想いで「ずうとるび」と刻まれたギターでステージに立つ自分がいるのです。




2002.8.22
札幌にて


今日は母が亡くなった日です。
昨晩は実家にて、ちょうど1年前と同じように、家族みんなで飲みました。

この帰省の間に、桜が立ちました。
両足を踏みしめてヨロヨロしながら立った後、嬉しそうに手を叩いています。
それを飽きるまで何度も繰り返します。

母にも見せてあげたかったなあという気持ちと、母に見せるために立ったのかもという気持ちと、何だかいろいろと入り混じります。