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2002.10.1
オレ達のWell歌夢


帰宅が深夜になり、ボーっとしてテレビジョンのスイッチを入れましたら、明らかにこの時間帯の他番組とは雰囲気の異なる歌番組が放映されています。
司会は布施明さんと山本穣二さんの2人。
この人選自体が突き抜けている上に、番組中には2人によるコント・コーナーまで設置されています。

確認するまでもないこととはいえ一応新聞のテレビ欄でチェックしましたら、やはりテレビ東京の仕業でした。
加えて番組名は 「オレ達のWell歌夢(=ウェルカム)」 という、逆立ちしても思い浮かばないような強力なネーミング。

「まったく、テレビ東京ってヤツは・・・」
私は心地よい敗北感を覚えながらビールを飲み進めました。

さて、この日の番組ゲストは尾藤イサヲさん。
尾藤イサヲさん。いいですねー。一体何歳になっているのか分かりませんが、サンダーバードのように若く見えます。

そこで突然流れたある力強いイントロ。
ドンデン!チャー ズタタッタッ  ドンデン!チャー ズタタッタッ・・・
 「こ、これはっ!」
私はビール缶を放り投げ、反射的にファイティング・ポーズを取っていました。
そう、曲は「明日のジョー」です。

私はこの曲を初めて生演奏で聞きました。
歌唱力はもちろん、バックの演奏も完璧でした。
歌い出しからして、「サンド〜」の後の「チャーチャラッチャー」と、「バッグに〜」の後の「チャーチャラララッチャー」という細かな違いを、トランペットの方が忠実に吹き分けていました。
さすが「オレ達のWell歌夢」バンド。ダテにこんな時間に「明日のジョー」を演奏しているわけではないのです。

ここでマニアな方に耳より情報。
尾藤さん、今もこの曲を原曲に忠実に歌っていらっしゃいましたが、1点だけ、後半の 「だけど、ルルルルー」の最後の「ルールールールー」の箇所。 本来「ドーシーラーシー」であるところを「ドーシーラ#ーシー」 と1箇所だけ半音高く歌っていましたよ。(←KeyはEm)

会社の旅行会などの機会にカラオケでこの箇所を巧みに歌い分け、これが21世紀の尾藤さんの歌い方だと自慢気に告げれば、周囲から危険な男、いや、危険すぎる男と警戒されること請け合いです。




2002.10.4
ズームインJapan


仕事の関係上、新聞・雑誌などの取材を受けることも稀にあるのですが、今日の取材は少々毛色が変わっており、「NHK国際放送局」。
海外在住の方に日本のいまを伝えるような、短波放送による番組の収録のようです。

「これで俺もアメリカ進出だな」と取材に応じていましたら、どうやらその番組の放送圏は "英米圏を除く"世界各国らしく、一連の応答が英語以外の20ヶ国語に翻訳されて放送されるとのこと。
これはまたNHKならではの、途方もなく地味な番組ですね。
大体私は世界の言語を20も列挙できません。

番組名は「ズーム・イン・Japan」!
他局のパクリと郷ひろみさんの歌を混ぜたようなタイトルが気になりますが、有意義な体験でした。

「短波」というメディアに久しぶりに触れ、ついでにBCLの世界も思い出しました。
皆さん、御存知ですよね?ビー!シー!エル!!

私が小学生の頃、BCL(Broadcasting Listners )といって、海外の短波放送を聞くことがそれはそれは大ブームとなったのです。
チューニングを合わせ、うまく聞けたことをその放送局にハガキで報告すると、放送局からのサービスで「ベリカード」というカードが送付されてくるのです。

英米圏以外でハシモトコウアワーを御覧の皆さん!
私の声を御国で受信されましたら是非お知らせ下さい。ベリカードを手作りしてお送りします。




2002.10.6
 銀ブラ


お盆の帰省時に5歩あるいたという噂のあった桜ですが、その後本格的に歩行技術をマスターしたようで、現在はかなり得意になって室内を闊歩しています。
昨日、用があって銀座方面に出かけたのですが、幼児用の靴を一応持って行っていたので恐る恐る履かせてみたところ、鬼のように歩きだしました。

1歳で銀ブラ(と今は誰も言いませんが)とは生意気です。

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2002.10.14
沖縄とハブ・ショー


休日、衝動的に沖縄に行って来ました。
魅力あり過ぎゾーンばかりでしたが、何か一つと言われれば、私は「ハブ・ショー」を挙げたいと存じます。
御存知の方も多いかとは思いますが、以下に簡単にご紹介させて頂きましょう。

まず場所は、沖縄中部・恩納村にある「琉球村」なる琉球文化の体験施設内に設置されている「ハブ・センター」なる施設。
ハブ・センター!
その響きだけで私はとても冷静でいられません。何しろハブのセンターです。

レンタカー屋さんにあった観光案内によると、このハブ・センターにて、有名な「ハブとマングースの決闘」が見られるとのこと。さっそく私達は琉球村に急ぎました。
到着するなりすぐ入場券と「ハブとマングースの決闘」のセット券を購入し、案内板を見ると、
 ・動物保護法の改正により、ハブとマングースの決闘は中止となりました
・・・。
職務上、動物保護法との関わりがないわけではないのですが、迂闊にも本法と「ハブとマングースの決闘」との関連については十分認識しておりませんでした。

しかし、続けて
 ・決闘は中止になりましたが、代わりに「ハブ・ショー」をお楽しみ下さい
との記述が。

ハブ・ショー・・・。
ハブが一体どんなショーをするのか全く想像もつきませんが、「お楽しみ下さい」とは何やら余裕がありそうですね。
せめてそれだけでも見ようと、更に案内板を読み進めました。
 ・都合によりハブ・ショーの開始時刻は未定です
一体ハブにどんな都合があるのか知りませんが、これではいつ良くなるや知れぬハブの都合のために、落ち着かない状態のまま琉球村を見学するほかないのです。

案の定、琉球村内の食堂で沖縄そばを食べている最中の13時32分、突如、場内放送が流れました。
 「13時35分より、「ハブ・ショー」を開催します。御覧になる方はお急ぎ「ハブ・センター」にお越し下さい。」
なんて自分勝手なハブ!
私たちは沖縄そばを食べている最中の桜を抱きかかえ、「ハブ・センター」に全力疾走で向かいました(桜は号泣)。

結論から言うと、ショー自体はとんでもないシロモノでした。
ガラス張りの箱の中にハブがたたずんでおり、上から垂らされた風船に噛みついて割ったりしています。

バン!という破裂音やハブの動きに、たまたま私の隣に座った太った御婦人だけが絶叫しておりましたが、あの御婦人がいなければ「ハブ・ショー」は静寂の中終了していたことでしょう。
この御婦人もハブセンターが雇用するサクラではないかと疑念を抱きましたが、さんざん騒いだ挙げ句に終了後「アラー、何だか物足りないわねー」と言って去って行きましたので、観測は外れたようです。

こうして予想外の結果に終わった「ハブ・ショー」。
それでも私は言いましょう。ハブ・センターそしてハブ・ショーは、私のツボに完全に命中しました。

おどろおどろしい雰囲気作りを試み、失敗に終わったと思われる微妙な雰囲気の会場(=ハブ・センター)。
痩せた進行役の男性は滑舌が悪く、アカデミックな雰囲気を醸し出すのが狙いで着用していると思われる白衣も完全に裏目に出ています。
周囲には定番のホルマリン漬けハブが並んでおり、トドメは入場料と引き替えで手渡された「ハブの卵」と記された封筒で、空けると「ギャララッ!」と音が出るだけの超B級ビックリ・グッズ・・・。

これでもかと押し寄せるチープな魅力群に、私は必ずまたハブ・センターに来ようと誓ったのです。