2004.2.3
 豆まきとレスラー


夜遅く帰ったらまだ長女・桜が起きていたので豆まきをしました。
現在2歳8ヶ月ですが、1時くらいに帰宅しても平気で起きており、その分起床が昼頃という、早くも浪人生のような生活を送っています。

とにかく世話焼きというかお節介なタイプで、 帰宅して着替えを始めれば、スーツをハンガーにかけてあげるだの、服を持ってきてあげるだのと走り回り始めますが、本人よりスーツの方が大きいので見た目にはスーツが 自走している感じ。

最近開けられるようになった冷蔵庫からビールを出したり、踏み台を持ってきて棚からコップを出したりと、これまた非常に忙しそうですが、 頼んでもいないのにどんどんビールをつぎ続けて結局こぼしたりと、全然落ち着いた雰囲気にはなりません。
要するに、家の中、世の中、テレビの中などで目にしたことは全て、自分でやりたい・真似をしたいと思う頃なわけですね。


ようやく少しやせてきたとは言え、なかなかの体格であることに変わりないのですが、最近、上半身裸でタイツだけ履いている時に突然「レスラー!」と甲高い声で叫んで自分のおなかを叩くという芸を自ら編み出しました。

何を見てこんな芸を思いついたのか想像もつかないのですが、とにかく立ち上がれなくなるほど面白いので、一度お見せしたいという衝動に駆られます。




2004.2.7
 三鷹楽器


東京・大阪以外の地域に住んでいる人間にとって、欲しい楽器をどこでどう見つけて、どのタイミングで買うかというのは、モノスゴク重要で深刻な問題です。
札幌で実際に目・耳で確かめられる範囲で買うべきか、しかし、品揃えにも値段にも差があるし、やはり東京へ行って買うべきか・・・。
そんな人間にとって、「Playerマガジン」や「Guitarマガジン」に掲載されている東京の楽器店の広告は超重要な情報源です。見れば目も眩むような品揃え。 東京に対する憧れも相俟って、目を皿のようにして、その時々で欲しいギターやエフェクター類を探したものです。

中でも件の「三鷹楽器」は、私の中に楽器通販の老舗的なイメージがあることに加え、高円寺・吉祥寺方面という、何となく70年代フォーク・ロックっぽいロケーションに存在することもあって、私の中では特別な存在だったのです。
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さて、しかし人生どこでどうなるか、東京に住むなどと思ってもいなかったのに、何だかしばらく住んでしまっている私。
一方で、最近は「Playerマガジン」や「Guitarマガジン」も、ゆっくり読む機会なんてなくなってしまっていました。

そんな先月のある日、所用あって中央線で帰宅途中、ふと、三鷹で降りてあの三鷹楽器へ行ってみようと思い立ったのです。
その思いつきに俄然嬉しくなりながら三鷹で下車し、電話帳で三鷹楽器の住所を調べました。 ・・・「えーと、あった。下連雀3-37-4!」

しかし、結局、三鷹楽器はどこにもありませんでした。電話帳にも載っているし、ものすごく探したのに。
不思議に思って帰宅後、ウェブで「三鷹楽器」を検索したところ、「4/30を持って閉店いたしました。38年間ご愛顧ありがとうございました。」という記述を 見つけたのでした。

そうなんだー。もっと早く行けば良かった。
私の中で、実体なく、勝手に膨らんでいた三鷹楽器のイメージ。それを確かめることなく終わってしまいました。
いま、昔のGuitarマガジンを本棚から出して、懐かしく眺めています。




2004.2.14
 山脈をのぼるきもち


2年振りに芝居の曲を書きました。

今回の依頼主は「高円寺兄弟プロデュース」主宰の京極圭さん。現在、東京ボードヴィル・ショーの若手俳優です。

昨年末に連絡があり、喫茶店で台本を渡され、こんな芝居にしたい、というイメージを聞きました。

私の方も、仕事の状況を考えると、前回の芝居(2002.12 「ちゃっかり八兵衛」)>>のような 比較的手の混んだ造り込みは難しく、率直に言って、ギター1本で弾く小品で何とかイケるかどうかという話をしたところ、 有り難いことに先方としてもそういうのがご所望とのこと。
それではということで、時間をもらいました。

完成品は、ギター1本だけの地味な曲。構想3ヶ月、実働数時間ですが、この「構想段階」ってのが 大事なのです。
CDに落として郵送し、相手に届くまでの1〜2日。この時間が毎度のことながら試験でも受けているような気持ちになり結構シビれます。
幸いなことに先方のイメージにフィットしたようで喜んでもらえ、作業は無事終了しました。

公演は4月、場所は新宿2丁目のサニーサイドシアター。
お時間があれば、是非、見に行ってやって下さい。




2004.2.19
 ワニを素手でつかまえる方法


ある新聞夕刊のプレイガイド欄を読んでいましたら、作家・演出家の岩松了さんと、俳優小林薫さんのユニットによる「ワニを素手でつかまえる方法」の公演予定が掲載されています。

小林薫さんは非常に好きな役者さんの一人ですが、それはかつて小林さんが状況劇場に在籍していたという事実が、結構潜在的に影響しています。
4chに書いたとおり、学生時代、大学側といちいちもめ事を起こしながら学内でテント芝居を打っていた私にとって、唐十郎さん主宰の"状況劇場"とか"赤テント"は、 直接体験がないにも関わらず、特別な存在感。
そして当時の状況劇場の記録写真に映る小林さんは、状況劇場の若手スタア。独特の存在感を出しています。

そういう小林さんに、岩松了さんという組合せ。さらに、「ワニを素手でつかまえる方法」という、どうにも良すぎるタイトル。
そしてレビュー記事は、
 港町のホテルの一室から暴力団組長(三谷昇)がひそかに買おうとしていたワニが逃げ出す。
 近所にいた「ワニ捕獲員」の資格を持つ流しの歌手(小林薫)によって捕獲されるが・・・・。
という2行。

わずか2行なのに、既に、このあと何が起きても不思議はない感じに満ち満ちています。

組長がワニをひそかに買おうとしていたこと。流しの歌手がワニ捕獲員の資格を持っていて、しかも何故か近所にいたこと。ワニは見事に捕獲されたこと。
・・・といった設定が、 いちいち私の好奇心を刺激します。
文末の、「捕獲されるが(テンテンテン)」って、一体どうなると言うのでしょう?

というわけで、この2行を繰り返し読んで色々と想像しては、いちいち 「こうなるのではないだろうか?」 と妻に話しかけ、結構厄介な状態に陥りました。