2005.2.2
 ウルトラマンの苦悩


夜 仕事をしていると、先日のマツケンサンバの日>>同様、職場のエックス団の団長・N氏がこちらに近付いてきました。
手には何やらプリントアウトされた紙を1枚持っています。
 「これなんか どうかな?」
唐突すぎて一瞬では意味が不明ですが、要は「この話題はハシモトコウアワーで取り上げるべき性質のものではないか」という趣旨の助言。
新聞などで注目すべき記事を発見するとしばしばこのような情報提供があり、併せて当アワーへの掲載について検討を促します。

実際これらの記事は確かに無視し難い面白さがあって自分としても苦しい所なのですが、こちらも「ここで団長に日和ってはならない」と、これまた頑なに 心を閉じてやり過ごしているため、微妙な関係が続いています。

*

しかし本日「これなんか どうかな?」と見せられたものは、さすがに取り上げぬ訳にはいかぬ重要な記事でした。
ウルトラマン一家が神戸市長表敬 震災10年「元気をだそう」と誓い
これが見出し。そして以下が記事です。
訪れたのは円谷プロの円谷一夫会長とウルトラマン、ウルトラセブン、ウルトラの父と母。
市長は「震災以降、様々なイベントで神戸の子供達を応援してくれてありがとう」と迎えた後、 ウルトラマンたちと一緒にポーズを取り、「これからも元気を出していこう」と誓いあった。
どう考えても破綻している報道調の文体に加え、あくまでもウルトラマンに人格と意志が宿っていることを前提とした報道スタンス。
見出しにある「誓い」も、記事を読むと、市長が誓ったのではなく「誓いあった」のです。ウルトラマンたちと。


問題は、この模様を収めた右の写真です。 [拡大]
ウルトラマンとの記念撮影なんてつい照れてしまうものかと思いきや、オッサン2人がスペシウム光線を発射している一方、 ウルトラマン4人は全員伏し目がちという、味があるにも程がある1枚。

私もこの手の着ぐるみを着るアルバイトを何度かやったことがありますが、確かにこの状況ではうなだれるのも無理はありません。
特にウルトラセブンの悩みが相当深いようです。気のせいか、目の輝きも消えかかっているように見えますね・・・。
とよく見れば、ウルトラの父の目は既に消えていました。
そして!ウルトラマンに至っては既にカラータイマーが消えています。
せっかく兄・ゾフィーに命を1つもらって復活したというのに、まさかこんなところで・・・。

逆に言えば、ウルトラマン達にもしっかりと人格と感情が宿っていることを、この写真は雄弁に物語っていると言えましょう。
負けるな!ウルトラマン一家!




2005.2.6
 King of 甲殻類=伊勢エビ


どこの職場でも似たような感じだと思いますが、職員の出張・帰省の際のお土産や、地方から打合せに来た方から頂き物があった際などに、そのお裾分けを頂くことがありますよね。

モノの種類としては、お菓子のようにすぐそこで食べられるモノ、果物のように皮をむいたり切ったりと多少手のかかるモノに加え、その場では全く取り扱いようのない モノも稀にあります。
そして先日、間違いなく3つ目の類型にカテゴライズされると思われる海の幸を頂戴し、早い者勝ちでお裾分けされる運びとなりました。
それが標記の伊勢エビ。

たまたま課の若手・草川君が、課に届いた伊勢エビを前に 一体これをどうしたら良いものかと途方に暮れているところを偶然通りかかり、 「橋本さん、エビ、いりませんか?」と問われました。
私の「○○いりませんか?」史の中で突出して珍重な「エビ」という物件に、一瞬何を言われたのか全く理解できませんでしたが、 ともかく幸運にも私は数限りのある「エビ持ち帰り権」を獲得したのです。

さて夕刻、課内のあるスペースに、普段は置かれていないコピー用紙梱包用の大きな箱が数段ほど積まれています。
不思議に思って再び草川君に尋ねると、件のエビは何しろデカいので、2匹ずつに分け、おがくず及び新聞紙と共にこの箱の中にいるのですとの説明が。
な、なるほど・・・。私のエビは今この箱の中で暮らしているのですね。
あとは今後コピー機が用紙不足となった際に誤ってこの箱を開け、中のエビに襲われる職員が出ないことを祈るばかりです。


さて帰宅時、エビの入った箱を小脇に抱え、緊張しながら地下鉄に乗っている私。
エビはまだ生きているらしいのですが、どうか今この中で活動を再開するのだけはやめて欲しいものです。
折しも車内には、
 車内で不審な物を見かけたら、車掌または駅構内の職員にお知らせ下さい。
というアナウンスが。
普段なら殆ど聞き流しているこのアナウンスも、この日に限っては全く別の恐怖の響きとして私を襲います。

既に不審に大きな段ボールを抱えている上に、エビが暴れ出して中から段ボールを叩き始めるなどした日には・・・。
一旦降車してエビが落ち着きを取り戻すまでじっと待つか その場で息の根を止めるしかありません。
とは言え、地下鉄のホームでいきなりエビを締めているサラリーマンの姿は、もはや不審どころの騒ぎじゃありませんね。

しかし、幸い私のエビは車内マナーを理解し、上記のような不幸な事態を引き起こすことはありませんでした。


無事帰宅して伊勢エビを入手したことを報告し、訳も分からず盛り上がっている桜と一緒にそーっと箱を開ける私。
その瞬間!エビが猛然と暴れ出したのです。

ある程度予想・警戒はしていたとは言え、驚いたあなんてもんじゃありません。桜は自己ベストの速さで隣の部屋へ逃げて行きました。
よくおせち料理とかに乗ってる伊勢エビって、調理後で動かないこともあってあまり大きさを実感したことがなかったのですが、デカいんですねー。

翌日聞いたところでは、実際箱詰めの作業も大変だったとのこと。
この作業に当たった総務係の草川君と明妻君という2人の若手は揃って独身かつ二枚目ときているのですが、彼らがスーツ姿で暴れるエビを取り押さえ、 ヒゲの攻撃をかわしながら箱の中に詰めている姿は思い浮かべても涙を禁じ得ません。
ともかくインターネットで調理法の情報を入手し、結局蒸し焼きにして食べましたが、久しぶりに生き物に触れ、多くのことを学んだ1日でした。

*

なお、さらに後日聞いた話では、同じように地下鉄で持ち帰った別の方のエビは、車内マナーなどお構いなしの無法者で、乗車しているあいだ中段ボールの中で暴れ続けたとのこと。
話を聞きながら思わず私もゴクリと唾を飲んでしまいました。やはりあなどってはなりませんね、伊勢エビは・・・。

こうして伊勢エビは、今般、キング・オブ・甲殻類として私の胸に刻まれたのです。




2005.2.12
 無料温泉in北海道


新しい言葉を覚えては、意味も分からずやたらと使いたがる桜。
テレビでCMやドラマを見て、登場人物のセリフの言い方やそのポーズが気に入ったら早速取り入れているようです。

最近のお気に入りは「可能性がない」で、恐らくサスペンスか刑事ドラマでも見たのか「可能性がないんだよねー。」と指を顎に当ててしたり顔で言っています。
腹立たしいのは自分の知ってる他の言葉と組み合わせて使うことで、いま桜はパソコン前の私の横に座って「お父さんは可能性がないんだよねー。」と繰り返しており、 結果的に自分がとても小さな人間として位置付けられています。

*

でそれはそれとして、そもそもなぜ桜がパソコンの前から離れないかというと、画面上の右の写真が気になっているから。
それが、カバーガールの水着姿も悩ましい「無料温泉in北海道」。

この1冊は、先日伊勢エビの処理で活躍した草川君が北海道旅行に行く予定らしく、どこか良い温泉はないかという話題が課内で拡がりを見せたその時、 課の若手・広瀬君の机の中から厳かに開陳されたのです。


「フルカラー」と高らかにうたわれたこの図書。
古い装丁、色使い、写真のタッチ等から、恐らく1960〜70年代に出版されたと思われる掘り出し物的一冊の登場に課内は大いに沸きましたが、 出版年の「1998年」という表記に、再び課内は揺れました。

そんな最近の出版物でありながら、最近流行の「復刻昭和グッズ」をあざ笑うかのような、圧倒的に枯れたテイスト!
さらに「情報噴出!」という、温泉にかけた絶妙なコピーが、ダメ押し的にこの図書の魅力を決定付けています。

しかし・・・、その中は確かに恐るべき"無料温泉"のオンパレードでした。


ここで注意しておきたいのはこの「無料温泉」という概念で、「無料招待券」、「無料宿泊券」など、一般に「無料○○」と題されるものは本来有料であるものが限定的に無料で 提供される状態を指すはず。
しかし本書に掲載されている温泉は、これが有料だったら暴動の一つでも起きると思われる純自然物ばかり。

掲載されている写真を見ると、山道の途中の単なる池の中に間違ってヒトが入ってしまったようにしか見えないものや、単に誤って沢の中に滑落してしまっただけのような 写真ばかり。
「秘湯」という表現さえ甘く感じられる、ワイルドな光景が広がっています。
北海道の開拓の歴史本だと勘違いする読者もいるかもしれません。


と、大いに感銘を受けながら読み進めていきましたら何と!
その大自然の池の中に広瀬君が全裸(一応発刊できる状態)で写っているではありませんか!

驚いて本人に確認したところ、もともと彼の温泉好きは常軌を逸しており、札幌在住の大学時代、この本の著者による別の温泉本(こちらも相当ワイルドであるとのこと)を 読んで感極まり、すぐさま著者の方に電話連絡、次回こうした温泉を訪れる際には是非お供させて頂くべく頼みこんだとのこと。

極めてレアな「入浴の弟子入り」ということになりますが、幸い著者の方は快く応じて下さり、後日同行。
その際に本書の全裸モデル役も担ったとのことでした。

ちなみに初めてお会いした時の著者の方は超重装備で、平地で平時であるにもかかわらず既にヘルメットを装用していたとのことで、 「いやー、上には上がいるもんですよ。」と遠い目をして語る広瀬君。
余りに特殊な世界について行ける者は既に無く、言うまでもなく草川君の参考にも全くなっていないようです。


とは言え、彼のその行動力に深く感動したことは紛れもない事実です。その行動力から感じるのはまさしく「可能性」の3文字。
他方、友人達と北海道に行くらしい草川君がうっかり彼らを「無料温泉」にエスコートしてしまい、友人を失って帰京することがないことを祈るばかりです。




2005.2.20
 夏のお嬢さん
 

唐突ですが、先日、榊原郁恵さんの公式ホームページを制作しているという方からメールを頂きました。
当アワーにも色々な方にアクセスして頂いておりますが、これまたニュー・ジャンルのお客様が。ありがたい限りであります。

さてそのような方からなぜメールを頂いたかといいますと、お作りになっている榊原郁恵さんのHPの中に 「サウンド・スタジオ」と題して彼女の曲や音源に関するページを設けることを企画され、そんな時に、当アワー「3ch:ソロ・ギター」の「その他いろいろ」のチャンネルがお目に触れたとのこと。

当アワーの当該チャンネルは、スーパー・マリオ、太陽にほえろ、ゲゲゲの鬼太郎など、普通の大人は取り上げないような曲を全力でギター用に アレンジするという危険なチャンネル。
そのチャンネルが今、思いもかけず作成中の郁恵さんHPの構想にフィットし、「榊原郁恵さんの曲をギター用にアレンジして 弾いてくれないか」という、これまた危険すぎる依頼を受けるに至ったのでした。


一応年代的な事実関係を整理するため、手元にある「80年代大百科」なる図書を見てみますと、榊原郁恵さんのデビューは1977年で私が中学生の頃。
とにかくアイドル全盛の頃で、他にも
77年/榊原郁恵さん、高田みづえさん、大場久美子さん 78年/石野真子さん、80年松田聖子さん、河合奈保子さん、柏原よしえさん 81年/伊藤つかささん、松本伊代さん、小泉今日子さん、堀ちえみさん、石川秀美さん、早見優さん、中森明菜さん
といった方々のお名前が。
皆さんも、この中の1人や2人には恐らく心奪われていますね?
さらにこうした「一応誰のことか判る」方々とは別に、「名前を聞いても一体誰のことなのか全くわからない方々」も尋常ならざる量でデビューしており、まさしく昭和末期の打ち上げ花火という様相を 呈しています。


ただこうした皆さんの曲は、私が収集している「戦後の廃盤歌謡曲」にカテゴライズされるほど古いわけでもないため、不見識にも、私は榊原郁恵さんの曲を殆ど所有しておりません。
そこでその旨をメールでお返ししましたら、それではと、榊原郁恵さんのベスト盤を送って頂きました。
こうして私は誠に不思議な経緯をたどって、「榊原郁恵ベスト」を所有するに至ったのです!

覚えてます?榊原郁恵さんの曲。
「いとしのロビンフット様」、「夏のお嬢さん」、「Do It Bang Bang」、「I Love ナッキー」、「ロボット」などなど。
タイトルを書いているだけなのに妙に照れるのは何故なのでしょう・・・。


さて。
私は「榊原郁恵ベスト」全曲を聴き終え、どの曲を弾くことにしようかとしばし悩みましたが、出来映えを気に入って頂けるか否かは別として、最も有名な曲を手がけてみて、ダメなら私の力不足ということで勘弁してもらいましょう。
というわけで私は「夏のお嬢さん」を選び、あれこれアレンジに苦悩しながらも何とか仕上げて録音し、先方へお送りしたのでした。
ちなみに右は「夏のお嬢さん」のジャケット。メチャクチャ可愛いですね。

結果的にこの「夏のお嬢さん−謎のフォークギターバージョン」は先方にも喜んで頂いた上、郁恵さん御本人に聞いて頂く機会にも恵まれたとのことで、 またしても私は不思議かつ幸運な体験をしたと言えましょう。


なおそのHP制作作業はその後順調に進んだようで、既に先日より公開されています。
タイトルは「榊原郁恵好式サイト−IKUE TOWN」。
・・・このあたりのネーミング・センスは私ごときにはまだまだ到達できぬ禁断のワールドと言えますが、拝見しますと、榊原郁恵さんに対する愛情に溢れた充実した内容になっていました。
榊原郁恵さんマニアの貴方なら、ハートに命中すること請け合いです。
   →榊原郁恵好式サイト−IKUE TOWN


原曲の方も併せて聞いて頂きたいところですが、そこは70年代に相応しく、各自AMラヂオに電話リクエストして聞きましょう!




2005.2.26
 6ヶ月検診と母子手帳


8月に生まれた伶は現在6ヶ月。
最近はうつぶせの状態から頭を支点に足を近づけてお尻を持ち上げ逆V字の状態になり、その高さが最大に 達したところでバランスを崩して倒れるという運動を繰り返していますが、今ひとつ目的がハッキリしません。

今日その伶の6ヶ月検診がありました。
体重7700
身長65.7cm
栄養状態
身長・体重はともかくとして、私はこの「歯:1本」という表記にすっかりやられました。1本ですって、イチ。
他に歯1本で暮らしている方はいないかと考えてみましたが、ねずみ男さんでさえ確か2本。
例えば私が明日 歯1本で出勤したら相当なインパクトがあると思われますが、歯1本で許されるヒトもいるのですね。


ところで右上は伶の母子手帳です。世田谷区発行。
これだけ見ていれば特に言及すべき点も見当たらない無難なデザインということになりますが、 実はこれは惜しくも最近になって施されたデザイン変更の結果でありまして、ほんの3年前、桜が生まれた時の世田谷区の 母子手帳は右下のデザインでした。

絵の細かなタッチまでスキャンし切れないのが実に残念ですが、クラシックすぎる構図と手書き感満点の色彩。
はじめ見たときは冗談抜きに私の母子手帳かと思ったほどで、かなりの衝撃を受けたことを覚えています。

70年代くらいで姿を消したならともかく、このデザインのまま21世紀まで突入したのなら、いっそこのまま貫いて欲しかったと誠に悔やまれます。