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2005.6.3
4歳の桜と0歳の伶


先週金曜の夕刻に高知の出張から戻り、そのまま別の会合を終えて、結構クタクタになって帰宅した私。
ところがその直後から桜の体温がガンガン上昇し始め、結局深夜、私と桜でタクシーで救急センターへ向かう事態となりました。

タクシーの中で吐いたり、病院で泣いたりと、まあどこの親もそうなんでしょうが、対応に大わらわです。
どうにか診察やレントゲン撮影を終え、午前3時、点滴を受けながら寝始めた桜。
こっちもフラフラで自分が点滴して欲しいくらいなのですが、病気の子供から点滴の針を抜いて自分に差している付き添いの親というのも相当ショッキングな図だなと、大人の私は我慢しました。

そんなわけで、4歳の誕生日だった今年の5月30日は、そのまま40度で迎えました。
昨日あたりからどうにか下がってきて、ようやく落ち着いています。

一方、ここ数日の深夜の看病のおかげで新たに分かったことがありました。それは伶(0歳)の寝相です。
柵のついたベビーベッドの中で寝ている伶。しかし以前から、いつ見ても体の向き等が違うので、もしや相当寝相が悪いのではと思ってはいたのですが、悪いなんてもんじゃありませんでした。

白い長方形のマットの上で、こんな格好になったり、こんな風にローリングしたりと、殆ど体操の床運動のような様相を呈しています。
桜の額に冷やしタオルとかを当てながらテンパってる横で、デキの悪い床運動が続いているので気が散ってしょうがないのですが、あまりと言えばあまりの動きにだんだん可笑しくなってきます。

よく「寝ても寝ても疲れが取れない」という話を聞きますが、これは「寝れば寝るほど疲れる」動きだなと、気の毒でなりません。




2005.6.11
父の日


検索サイトや掲示板をはじめ、インターネット上には企業広告がやたらと散りばめられています。
あまりの数の多さから、逆に殆ど気にも留めないのですが、久しぶりに、一撃で視線を強奪される広告をYahoo!のトップページ上で発見しました。
それが左の広告。

「忘れないで」という、行方不明者の探索広告のようなコピー。
「ダンディおしゃれ小物」や「楽器入門セットを贈ろう」など、一体何が贈られるかも分からぬ項目の数々も見逃せません。

しかし言うまでもなくこの広告の価値は、お父さん(と思われる人物)を中心とした左サイドのイラスト、これに尽きましょう。
こうした広告の場合、キーワード(この場合であれば"お父さん")に対する1人1人のイメージをなるべく共通的に捉え、言わば"イメージの最大公約数"を表現することで、最大のアピールを狙うものかと思いますが、この殿方は・・・。

妙な和服を着て、盆栽と冷酒を好み、カニを丸ごと食す・・・。今時こんなオッサン、いるのでしょうか。
「忘れないで」と言ってますが、むしろ記憶から消し去るほうが難しいでしょうから大丈夫。全然心配要りません。




2005.6.19
うたの世界'80


戦後の廃盤歌謡曲のコーナーに記しています通り、学生時代より直径17cmの塩化ビニール=廃盤シングルレコードに魅せられせっせと収集していた私。
書籍に対しても同様で、昔の雑誌やらカルチャー系の図書などを古本屋で見かけると、つい手が出てしまいます。

最近ですと、小5の頃にギターを拾って弾き始めた頃によくあった(一部は今もありますが)「ギター系雑誌」。
当時のギター系雑誌の勢力図と言いますと、「ガッツ」「ヤングギター」などが主流、そこに季刊の「ヤングセンス」などが加わっていると言ったところですが、いずれにしてもそのネーミングは何とかならなかったものかと思わずにいられません。
ともかく東京在住時は地の利を活かし、神田・神保町あたりまでこの手の雑誌の古本を購入しに行ったりしたものです。

一方、「芸能系」に目を移しますと、それはもう「平凡」・「明星」に尽きるわけですが、この「明星」はどういうわけか昔から「歌本」なるものが充実しており、年末には「明星デラックス」というデラックスな名前で「○○年うたの世界1001曲」なる雑誌が発売されます。
で、これがベタなタイトル&見かけとは裏腹になかなか唸らせる編集方針で、当該年度の新曲に加え、昔の曲から外国の曲、さらにアニメソングから軍歌まで絶妙なバランスで掲載されており、更にギターのコードや歌い出しの音等々、要は考えつく機能が全て搭載されているという逸品であります。

今週、私はふとしたことから自分の中学卒業時の「うたの世界」1980年版を入手したのですが、その内容はやはり記憶以上に味わい深いものでした。
当該号の表紙は日暮修一さん。日暮さんと言えば何と言っても「ビッグコミック」「ラピタ」ですが、恐らく唯一この年だけ「うたの世界」の表紙を描かれています。


表紙をめくるとまずラジカセの広告が!
当時のラジカセはヤングの必須アイテムであり、この写真が余りにもカッコ良くてついわざわざスキャンしてしまいました。
商品名は、ナショナルの「ディスコ・エックス」。イカす!
「歌って踊ってディスコ・エックス」というコピー及びラジカセ上で踊っている露出度の高いお姉さまは意味不明ですが、まあ細かいことは良いのです。

目次を見ると、この「1980年版」の編集の特徴が記されており、
 ・欄外に1年間のトピックニュースが短く掲載されている
 ・歌い方のワンポイントアドバイスが付いている
等の記載が。

素晴らしい。後々この本を見たときも、その時の社会情勢等が思い起こせる仕組みですね。
早速、今日、6月19日のニュースを見てみましょう。
「千葉真一と夏木勲が東宝映画「戦国自衛隊」のクランクインを前に、見学慰問を兼ねて自衛隊に一日入隊。」
こ、この無意味なニュースは・・・。
しかもよく見ると全ページこんなニュースばかりで、ある意味クォリティにブレはないと言って良いでしょう。

一方、後者の「歌い方のワンポイントアドバイス」の方は、20〜30曲に1件とかその程度なのですが、偶然にも榊原郁恵さんの「夏のお嬢さん」に関するそれが掲載されていました。
先般御紹介したとおり、本曲は「榊原郁恵・好式HP」様からの御依頼により "フォークギター1本によるアレンジ" に立ち向かい、納品した1曲です。
今後のライブ等の場で瞬間芸的にご披露することもあり得ますし、大いに参考にしたいもの。
えー、なになに・・・

「かわいい夏の童謡と思っていい。」
いきなり横柄な態度です。
有権解釈権が付与されているかの如き自信。
ところが直後にトーンは一転し、
アイスクリームとユースクリーム。この意味分かる?
「スクリーム」とはもぐるとかひそむ。つまり、人に見つからないように2人して隠れちゃおうってわけ。
この語尾の感じ。時代の産物と言ってしまえばそれまでですが、今読むとムカムカ感満点ですね。
そして
そういう解釈だけを頭にたたき込んでおいたら、あとはのびのび明るく笑顔でいけば大丈夫。
という「助言」で終了してしまいました。
「そういう解釈だけ」頭にたたき込んで、のびのび演奏する自信は全くありません・・・。

深すぎる「うたの世界」。
果てしない魅力については、機会があればまた。




2005.6.25
EXPO'70!


名古屋で会議があり、その帰りに愛知万博会場に立ち寄りました。
パビリオンひとつ見る時間さえなかったので、行って来たと言えるほどの体験でもないのですが、何となく雰囲気は味わえたような気がします。

私の世代にとって万博と言えば、それはもう、言うまでもなく大阪万博「EXPO'70」!
私など、行ってもいないのに「大阪万博」と聞いただけで全身の血が逆流を始めます。
大阪万博はそれほどまでに特別なのです。

意表を突く演歌によるテーマソング。
「♪こんにちは〜こんにちは〜」という、他になかったのだろうか・・・と思うような歌詞。
それらすら、大阪万博とともにやって来た夢や未来の一部という気がしたのです。

月から帰ってきたアポロ11号、ソ連のスプートニク号、斬新な未来形の建築物、太陽の搭・・・。
愛知万博から帰ってきてからというもの大阪万博への関心が再びピークに達し、血が逆流したままで困っています。

(次号へ続く)