2005.7.3
 EXPO'70 その2


先日来、私の血液を逆流させていてる大阪万博。
インターネット上にも関連のサイトが多数ありますが、会場の様子を捉えた写真の数々は、どれを見ても逆流の流れを加速させるものばかり。

被写体自体が圧倒的に魅力的、という事実が大前提としてあるのは勿論です。
それとは別に、当時のカメラ・シーンの流行の産物と思われる独特の色合いや構図、また当時のテクノロジーの産物と思われるこれまた独特の質感というか粒子の感じ、これらが共にとてつもなく良いのです。

同じ被写体をいま写しても絶対に出ないであろうこの感じ。

で、これを他にもどこかで見たことがあるような気がしていた私は、ようやくこの1枚のシングル・レコードの存在を思い出すに至りました。
それがその名も名高き「戦争を知らない子供たち」!
レコード棚から引っぱり出してきたそのジャケットには「万国博ホールにおける実況録音盤」という1行が刻まれていました。

なるほど、そうだったのかー。
このジャケット写真。 写っている「アマチュア・フォーク・シンガー」の皆さんのルックス、ファッションの魅力()もさることながら、 写真そのものの色合いや質感に何とも言えぬカッコ良さを感じていたのですが、迂闊にも大阪万博との関連に注意を配っておりませんでした。

大阪万博とこのジャケット写真、そして「戦争を知らない子供たち」というテーマ!
これらが存在した時間と場所の重なり合いに想いを馳せつつ、私の血液の逆流はもはや危険な領域にまで達したのです。

さてこの「戦争を知らない子供たち」のサウンドの魅力についてはまた次回に。

(↓7/9付 「戦争を知らない子供たち」へつづく)




2005.7.9
 戦争を知らない子供たち


1970年、大阪万博、戦争を知らない子供たち−

どれから語り始めてもディープな世界に入り込んで行きそうで、コワイですね。
富士の樹海3つに周囲を囲まれているような感覚です。
*
♪戦争が終わって僕らは生まれた 戦争を知らずに僕らは育った 
あまりにも有名すぎる歌詞は北山修さん。
フォーククルセイダーズのメンバーで、精神科医。60年代後半から70年代の最重要人物の1人でありましょう。
北山修さんが「自切俳人のオールナイトニッポン」をやってたのは私が中学生の頃でしたが、独特なインテリジェンス感は、やはり中学生には刺激的だったのです。

なお私はこの機会に、自宅に残存している昔のカセットテープから、当時の「自切俳人のオールナイトニッポン」のジングルの発掘に成功しました!

ブルーグラス調のサウンドはナターシャセブンの皆さんでしょうか。
これは結構キますよ。私は懐かしくてしばし涙しました。  

*

で、「戦争を知らない子供たち」。
反戦、フォーク、長髪、連帯、政治、演劇、大学紛争・・・という時代背景は、先日ご紹介したレコードジャケットからも十分伺い知れます。
だいたい「全日本アマチュアフォークシンガーズ」というクレジットが良すぎますね。

そして北山修さんの「それじゃあ、行こう」という、これまた時代を感じさせるMCと共に入る、実直なサウンド&歌声。
どこを切り取ってもそれらは"その時代にしかない感じ"に溢れています。

また、女性陣がメインとなる2番の歌声もシビれますね。 
元来フォーク少年は、こうした"大人のお姉さん"の真面目な歌声に弱いのです。

Bパートに入って再び男声コーラスが絡み、クライマックス=「歌うことだけさー」は、過剰なクレッシェンド!そしてコードは当時流行のsus4!!
良いですねー。

♪僕らの名前を覚えて欲しい 戦争を知らない子供たちさ
こういう社会性のある曲を真正面から歌うことについては、色々な意見や考え方もあろうかと思いますし、好き嫌いもありましょう。
しかし、「戦争反対」等の直接的な言葉を排し、"戦争を知らない"という事実と、その"僕らの名前を覚えて欲しい"とだけ歌う、ストイックな歌詞の世界。

やはり名作と言えるのではないでしょうか。




2005.7.13
 ふたりはプリキュアMaxHeart 

お気付きの方がいらっしゃるかどうか分かりませんが、少し前より、トップページの3ch「ジャズ・ギター」のコーナーに、「妖怪人間ベム」という文字が秘かにアップされています。
最近ギターを弾きながら完成した新曲(?)で、常々あのイカす「妖怪人間ベム」のテーマをギター1本で弾きたいと思い続けていた私としては嬉しくてしょうがありません。

では、なぜ早く録音してアップし、ページを完成させないのかというと、自宅にいる間、常に長女・桜に別の曲を弾くよう強くリクエストされ続けるため、 なかなかベムを録音して完成させるに至らないからであります。
それが、標記の「ふたりはプリキュア」(日曜朝8:30よりTV朝日系)。(ちなみに原テーマ曲はこちら


"なぎさ"と"ほのか"という2人の女の子が主人公で、「ザケンナー」という誠にふざけた名前の敵と戦うアニメですが、 幼年テレビ視聴者に猛烈に支持されているらしく、確かにおもちゃ売り場やこども向け雑誌の表紙なんかを見ると「ふたりはプリキュア」だらけ。
当然ながら桜は完全に自分がプリキュアだと思いこんでいるため、いつ帰宅しても、プリキュアの決まり文句=「とっととお家に帰りなさい!」と騒いでおり、 まさにいま家に帰ったところの私としては戸惑うばかりです。


というわけで、結果的に「妖怪人間ベム」よりも「ふたりはプリキュア」の方の練習量が増えたため、完成させたこの曲。 

小さなお子様をお持ちの方に限って言えば、喜ばれること請け合いですので、どうぞ全力でマスターして下さい。
一方、その他の方、特に独身男性の方が猛烈に練習していると、よほどのアニメオタクだと思われる可能性も否定できませんので、注意を払ってマスターして下さい。




2005.7.24
 笑点

今日は日曜日。夕方の5時半に、偶然、「笑点」のはじまるところを見てしまいました。
おー、笑点だ。久しぶりに見た・・・。
と思いながら画面を見ると、「第1977回」と書いてあります。
1977回・・・。すごいですね。

NTVのサイトで調べてみますと、第1回の放送は1966年とのこと。
「演芸」「談志とゲストの対談」「大喜利」の三部構成。
司会者と大喜利レギュラーの平均年齢は28歳、
真打ちは談志と円楽だけで、あとの4人は二ツ目だった。

うーん・・・、この3行だけで既に異様な満腹感に襲われますね。その後の資料にまで目を通すと体調にも影響を及ぼしそうです。
40年経っても談志師匠はあの通り意気軒昂であり、円楽師匠に至っては未だに司会者として出演中・・・。
すごいとかを通り越して、何だか寒くなってきますね。


ところでそうした歴史的価値もさることながら、久しぶりに番組を見て印象的だったのが、主題歌終了後のオープニングのショット。
分かります?
なぜか客席に円楽師匠が座っていて、周囲には普通〜のオッサンや御婦人が、照れているでもなく、かといって目立とうとしているわけでもなく、他に例のない安定感で全員がこちらを見て微笑んでいます。

よくニュース番組の街角の様子の中とか、野球中継の球場の客席の中とかに、自らは意図せずにうっかりテレビに写ってしまっている知人などを 発見することがありますよね。
私はどうせ発見されるなら、絶対に笑点のオープニングの円楽師匠の周辺と決めました。
あの中で、私も照れるでもなく、目立とうとするでもなく、周りのオッサン達と一緒にテレビカメラを見つめたいものです。




2005.7.26
 LIGHTNING IN A BOTTLE

職場の近くに蠍座(さそりざ)という小さ〜な映画館があります。
どうも父が独りでたまに行っている模様。

その父から突然、蠍座の上映予定パンフレットと招待券が送られてきました。
パンフレットを見ると、とある映画の解説が蛍光ペンで囲まれておりまして、それが件の「LIGHTNING IN A BOTTLE」。
2003年、ブルース生誕100年の記念事業として”イヤー・オブ・ザ・ブルース”の名のもとに、マーチン・スコセッシ製作・総指揮による 7本の長編ドキュメンタリー映画が製作された。
中でも最大のイベントが、ニューヨークのラジオシティ・ミュージックホールで行われたコンサートで、「ライトニング・イン・ア・ボトル」は総勢50人を超える ミュージシャンによるその5時間にわたったステージの興奮をあますことろなく伝える音楽ドキュメンタリーである。
実は映画館で映画を見るなんて 8年前に札幌に住んでいた時以来のことでしたので、映画館という空間の中に入っただけで、既に私の興奮は ピークに達しました。
*

Buddy Guy、Ruth Brown、Clarence "Gatemouse" Brown、James "Blood" Ulmer、Solomon Burke・・・。贅沢ですね。
でラストが、この手の企画では殆どお決まりのB.B.King だったのですが−
当然とはいえ、私がこれまでに見たどの映像よりも歳をとっていて、出てきた瞬間結構驚きました。
「だ、大丈夫か!ビービー!」
私は心の中で叫びました。

しかし、「Sweet Sixteen」を弾いた最初の1音で、私は一瞬でもビービーさんを心配した失礼を詫びました。
同時にのけぞって座席に後頭部を打ち付けました。

*

ステージの映像は、ビービーさんがピックを客席に飛ばすシーンで終わります。
同じくピックを放り投げてステージを下りたのはバディ・ガイさん。

幸運にも私は、過去のライブで2人の演奏を直接目にしており、かつ実際に彼らが客席に飛ばしたピックを、いずれもゴールデングラブ賞モノの俊敏(かつ強引)な動きによってキャッチしました!

ありがたいことに彼らは21世紀まで生きていてくれていますが、それだっていつまでかは分かりません。
20世紀の遺産のような2枚のピックを久しぶりに取り出してきて、私は感慨と共に写真に収めました。