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2006.1.5
新年


あけましておめでとうございます。
2006年。ついに日本の人口が減り始めるんですね。

報道によれば、5年前の国勢調査と比べて最も人口減少率が高いのは秋田県。
秋田県と言えば、なまはげ。当アワーがかねてより着目していた伝承行事の危機が正に今、始まったのです。

さっそく日経新聞の1面トップに、「なまはげ伝承会」の会長のコメントが掲載されていました。
「いよいよ まずいんでねえが。」
いくら何でも日経の取材に 「○○でねえが」とは言わないと思います。



2006.1.10
夜のドラマハウスをめぐる夜のドラマ
  

「はじめまして。突然のメール、お許し下さい。」
という丁寧な書き出しで、そのメールは昨年末に届きました。
関東にお住いで、あるきっかけでこのHPを知り、3年ほど前からご覧頂いているという方で、ありがたい話です。

メールはご自身の簡単な自己紹介へと続き、私もこのあたりまではまだ心穏やかに読んでいたのですが、
問題はその後。
突然ですが、コウさん、昔AMラジオで夜の10時頃にやっていた「夜のドラマハウス」ってご存知ですか?
と話題が急展開をみせました。

夜のドラマハウス!
当アワーを御視聴の皆様には一切説明不要かと思いますが、一応概要を記しますと、
 ・70年代後半から80年代前半に放送されていた、10分間
 ・一話完結のラジオドラマ
 ・ニッポン放送系(→北海道ではSTV)、月〜金曜夜(11時頃)放送
 ・番組冒頭にテーマとして当時の(B級歌謡を含む)ヒット曲が流れ、「声の出演」には声優に混じってなぜかアイドル歌手の起用も・・・
 ・提供は「ネスカフェでお馴染みのネッスル日本」
といったところでしょうか。
だいたい「ラジオドラマ」という響きが良すぎますね。
当時の私は中学生で、夜の11時は既に深夜放送への危険な入り口。
夜の9時くらいから全ての番組をハシゴし、オールナイトニッポンまで到達するというのが、推奨される正しい聴き方ですね。

それにしても、この方は一体なぜ「夜のドラマハウス」の話題を送って下さったのでしょう。
ある放送作家さんが私の知り合いでして、この方の作ったドラマハウスのテープが家にあります。
パソコンに取り込もうと思っているのですが、毎日雑事に追われ、なかなか実行に移せません。
このテープを喜んでくれそうな方を思い浮かべたとき、コウさんが頭に浮かびました。
私はこの行を読んで、涙が出そうになりました。
会ったこともない自分という人間に対し、こうしたことを思って頂けるなて、何て幸せなことでしょうか。

私は夜のドラマハウスと自分との関わりや、メールを頂いて感じた上記のようなことを書き綴り、返信しました。
そして先週末、「夜のドラマハウス」十数話が録音されたCDが、自宅に届いたのでした。

*

いま私は夜のドラマハウスを、あの当時と同じように、夜、独りで、聴いています。
違うことと言えば、お酒を飲みながら聞いているということ。
このお酒によって、夜のドラマハウスを聞きながら、あの頃の夜にタイムスリップしていく加速感が増して行きます。

夜のドラマハウスをめぐる、夜のドラマ。
お名前を出してしまって良いものかどうか分かりませんが、お送り頂いた星野さん、本当にありがとうございました。

 ▽関連記事:2006.2.1 北海道新聞「まど」欄




2006.1.22
とんでんがへし琴似浪漫


「今から130年前の1875年、全国で初めて屯田兵の村が作られたのは、琴似でした。」
そうなんです。皆さん、御存知でした?
上の一節は、この琴似と屯田兵をモチーフとした芝居の導入部です。

2月4日(土)に上演のお芝居、「とんでんがへし琴似浪漫」。
「西区在住の方、もしくは西区でお仕事をされている方」を対象に公募して集まった方々の出演による企画芝居です。
作・高橋聡、演出・斎藤ちず。文化庁等の支援を幾つか頂いており、橋本は音楽を担当しています。

昨年末に役者公募を行って稽古を開始し、本番2週間前の今日に至ります。
こんな企画に人なんて集まるのかとお思いの方もいらっしゃいましょう。私も勿論そう思っていたのですが、 これが集まるんですねー。
普通にお勤めの方、主婦の方、小学生などなどが大勢集まり、日々激しく稽古にいそしんでいます。
私自身も殆ど経験のない「一般参画モノ」ですが、制作現場や過程自体はとても興味深くて、日々ヤラれています。

何が面白いと一言では言えませんが、例えば子供。
演技自体は想像していた以上に上手なんですが、一方で、稽古中だというのにお弁当を食べたり水筒で水を飲んだりしている彼らの姿は「演劇」という世界とは余りにもかけ離れた「日常」そのもので、見ているだけで笑えます。
もちろん集中力が切れるのも驚くほど早く、これまた笑えます。
では芝居になっていないかというと、これが大人なんかより数段早く仕上がって行くのです。

率直に言って企画立案当初はやや半信半疑という感じもあったのですが、今まで20年間やってきた芝居の世界とは全く異なる刺激と出会いの中で、結構かけがえのない時間を過ごしているような気がします。
本番まであと2週間。
当アワーでも再度詳細お知らせさせて頂きますので、ご興味がありましたら是非。