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2007.1.4


昔って、デパートの「初売り」って、いつでしたっけ?

新聞広告に「3日初売り」なんて出ると、「おーっ、早い!さすがデパート!」と、田舎風味満点の感想を抱いていたように思うのですが、 今や年中無休・天下無敵のコンビニエンスストアがあるので、ありがたい感もやや薄れますね。

さて、職業柄、3日まで休ませて頂いた私。
7日のライブを成功させるため、この年末年始で火の玉にようにギターを弾き込むつもりでいたのですが、「年末年始」ってやっぱり何かと忙しいもんですね。
火の玉どころかタダの種火で、本格点火することなくプスプスとくすぶっていた私。
なので年始休暇の最後=3日の夜、時間を作って私は1人、コンカリーニョシアターへと向かいました。


ガチャリと鍵を開け、中に入ると、真っ暗な劇場に独特のヒンヤリした空気。
照明をつけると、水銀灯がゆっくりと明るくなって行きます。
かつて琴似駅横の古い倉庫が自分達の劇場だった頃と同じで、こうした空間の中に溶け込んでいく瞬間は幸せを感じるもんです。

それから数時間、私は殆ど狂ったように弾きました。
隣のセブンイレブンでお弁当を購入し、ビールを飲みながら、それはそれは弾きました。
気がつくと日付も変わっており、ようやく気がすんで先ほど帰宅したのでした。

良いライブにします。



2007.1.8
お礼・お詫び ハシモトコウ新春アワー


今日の北海道新聞1面見出しは、ズバリ「道内大荒れ」。
大晦日〜元旦を含み、足かけ2年、あれほどまでに穏やかな日々が続いていたのに何故・・・。

「中山峠が越えられない!」とメールしてきて下さった方、飛行機が遅れに遅れて名古屋から終演後に到着した方・・・。
大変な目に遭われた皆さま、本当にお疲れさまでした。

250人のお客様に30分間でスムーズに御入場頂くには、橋本の考えが甘すぎました。
劇場から延々と列が伸びてしまい、100人しかご入場頂いていないのに開演まで10分を切るという、当アワー最大のピンチ!
結局、「とにかく一旦入場→休憩時間に自己申告によりお支払い」という方法にスイッチし、一気に御入場頂いたのでした。

お名前さえ確認しないまま受付をスルーパスしているので、いわゆる「取りっぱぐれ」の可能性もあるわけですが、結果的に御入場者数見合いの総入場料収入となり、皆さんのご協力と誠意に心から感謝する次第です。
ありがとうございました。



2007.1.14
ベム


この1週間、長女・桜(5歳)がやたらと
「ねえねえお父さん、このうた何だと思う?」
と聞いてきます。

「え、なに?どれどれ」
「いいかい?行くよ。♪やみいかうれていいる〜」

全く意味不明ですが、その旋律は明らかに妖怪人間ベム!
先日のライブで御披露した、2008年橋本ソロギターの新作ベム。>>
その演奏の際に、背後のスクリーンに1枚の画像を大写しで投影したため、強く桜の印象に残ったようです。

そして不思議そうに、
「お父さん、どうしてあんな絵描いたの?」
と聞いてきます。

描いたのはお父さんじゃないと何度も説明しているのですが、しばらくすると、また同じ事を聞いてくるのです。

「初めて見て聞いたのに5歳の子供の印象に残るんだから、やっぱりベムの完成度は高いよなー。」
−そう思いながら改めて絵を見ましたが、完成度が高いとか低いとか以前に、こんな恐い絵は一度見たら簡単に忘れられるはずがないですね。




2007.1.20
Washington,D.C.


とある国際会議でワシントンDCに滞在中ですが、その移動中のこと。

地下鉄駅構内をエスカレーターで上っていると、上のほうから何やらエレキギターの音が聞こえます。
さすがアメリカという感じで、別にNewYork、Chicago、L.A.等に限らず、上質な音楽は常に身近にあることを感じさせますね。
特にストリートミュージシャンは、アメリカのミュージックシーンの層の厚さの象徴でもあり、耳にできたのは幸運と言えましょう。

エフェクター等で加工されていない生々しいこの音質は、やはり黒人が歌い弾くブルースか− と勝手に興奮しながらエスカレータが上りきるのを待ちます。
のですが、かなり接近してきたあたりから、そのギターが決してハイレベルではない、いやはっきり書くと超ローレベルであることが明らかになってきて、私は動揺しました。

エスカレーターは最上部まで上がり、真相を探るべく私は踊り場の音源地帯を探します。
すると、黒いウィンドブレーカーを着て黒いストラトキャスター(という名前のギター)を持った黒人のオッサンが、ものすごくたどたどしくギターを弾き、その横のマイクで、買い物袋を手に持った通りがかりと思われる黒人女性が、適当な歌を歌っています。
うーん、この図は・・・。
少なくとも私のストリートミュージックinアメリカに対するステレオタイプのイメージからは、余りにもかけ離れています。
一般的な基準からするととても人前で弾くような腕前でないことは、本人も自覚していないはずがありません。
C、G、Am、Em・・・と、1つ1つ、ゆっくり押さえながら弾いているのです。

私が注目したいのは、なのに大音量であるという点。
大音量といってもハタ迷惑なほどデカイわけではないのですが、下手だから遠慮しているという音量では全くないのです。

このたどたどしさと弾いているコードの種類やその進行から察するに、最近ギターを始め、ようやく少し早く弾けるようになった段階と思われます。
しかし楽しそうに弾いているので、買い物帰りの女性もなぜか参加しちゃっているのです。

勿論、通りすがりの人達は誰1人その足など止めていません。
音楽が、それを奏でたい人達によって生み出され、流れている、ということだけ。

私は殆ど旅先で写真というものを撮らないのですが、あの図だけは撮っておけば良かったなあ。




2007.1.27
到着!恋の町札幌


帰ってきました。
Washington,DCから成田に到着し、乗り継ぎ待ちの2時間の間、「札幌便は雪のため着陸を断念して羽田空港へ向かう可能性があります」というアナウンスが繰り返されています。
「これで本当に羽田に引き返すことになったら暴れるしかないな・・・」と、疲れのため危険な精神状態となっていましたが、結局事なきを得、夜、新千歳に着陸しました。

取りあえず暗くて寒〜い職場に戻って後片付けをし、帰宅したのでした。
色々な方々にサポートして頂きながら終えた1週間であり、勝手に体調を壊した以外はとても有意義でした。
お世話になった皆さん、ありがとうございました。