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2007.11.1
終了!道内巡業


7月から開始した道内の職場巡業は34箇所を廻り終え、本日の在札の事務所をもってゴールを迎えることとなりました!

日本の国土の1/5を占める北海道。
九州と四国を足したって、全く動じない広さの北海道。
自分で決めて始めた事とは言え、小樽管内と稚内方面を廻ったあたりで既に「これは大変なことを始めてしまったのでは・・・」と気持ち悪くなりました。
実際、体力もお金も無くなりました。

ここで職場の同僚を褒めるのも何ですが、決して便利とは言えない場所の方が多い中で、それぞれ真摯に地域と仕事と向かい合っていました。
この機会がなかったら一生分からなかったかも知れないと思うような課題や悩みも、(まだまだ表面的なものでしかなかったとしても)知ることができました。

これから年度末まで、この行脚によって認識した色々なことを材料に、今度は基本的に一人での作業に移っていきます。
頑張るぞー!(←ブログ風)




2007.11.5
♪小さい秋〜小さい秋〜


3歳の伶が外に出たいというので、散歩をしていましたら、向こうから石焼きいもの車がやってきました。
「いしやーきいーもー。焼きたてー。」
と、おなじみのフシがスピーカーから流れています。
つい私も小声で歌っていたら、「お父さん、じょうずだね」とたどたどしい日本語で褒められてしまい、こんな歌をつい口にしていた事と、こんな歌で褒められた事で二重に照れました。

石焼きいもの声に、近くの公園から子供達が徐々に集まってきて、ゆっくり走るその車の後ろに列になって歩いています。
黄色いイチョウの葉などが落ちていて、ひんやりした空気の中、石焼きいもの車に列になってついていく小学生の列−

ここは札幌。そこそこ都会なんだと思いますが、もうあまりに素朴な光景にしばらく見入ってしまいました。
私は四季の中で秋が一番好きですが、こういうのがあるので"秋好き"はやめられませんね。



2007.11.7
プレハブ計画→コンカリ計画


とある会議で、北海道大学に行きました。
この季節、北13条門から入る北大のイチョウ並木は圧巻です。
初雪の日とか、朝露明けといった時に、このイチョウ並木を自転車で走る時、あまりの綺麗さにホントに泣けたもんです。

今日、その銀杏並木の下を歩きながら、学生時代のこの季節に企てた「プレハブ計画」のことを思い出しました。

今の状況は分かりませんが、20年前の北大は学生管理が厳しく、自分が在籍していた北大演劇研究会も、いくつかの理由により学生部当局からその活動を認められていない「非公認サークル」でした。
20年前なんていうと学生運動もとっくに終わっていた頃ですが、深夜、学内にゲリラ的に大きなテントを張り、芝居の公演が終了するまでの1〜2ヶ月間そこを死守するという、実にアングラな活動を続けていました。

そうした状況の中で、「大学内に自由な空間を創りだそう!」というこれまた前時代的な主張のもと、平屋のプレハブを調達し建設する「プレハブ計画」を企てました。
とはいえ学生が白昼堂々と学内にプレハブなど建て始めたら、すぐさま大学当局がやってきて5分で終了してしまうでしょう。
結果として日曜日の深夜、暗闇に紛れて学内にこれを搬入し、夜通しかけて建設する計画を決行します。
当時の映像が残っていて、月明かりの下で怪しくプレハブを組み立てている姿、どうにか未明に作業が終了して車座になって飲んでいる姿、アジビラを撒いたり夜通し議論している姿などが映っています。

しかし結局のところこのプレハブは、建って2日後の早朝、一般学生が通学する前を狙われ、学生部当局+私服警官の皆様に囲まれ、「学内を不法占拠している学生諸君に告ぐ」という宣告文と学籍処分(要は退・停学)を突きつけられて、敗北・解体−という結末を辿りました。

昨日、学内を歩いていて、「そう言えば、この季節、この場所だったな」と思い出したのですが、同時に20年経った今、自分がコンカリーニョという、ある意味真の意味で「自由」な空間を手にしているという事実も、期せずして再認識するに至りました。
様々な困難を伴いながらもせっかく手にしたこの「自由」を、自分は無駄にしていないでしょうか?
持て余していないでしょうか?
悔いのないように行使しきれているでしょうか?
と自問します。



2007.11.8
目覚まし時計


6歳の桜が最近目覚まし時計を与えられ、毎晩、大事そうに枕元にセットし寝ています。
よほど嬉しいのか、明らかに目覚めているのに、時計が鳴るまでずーっと布団の中で待っているので可笑しくて仕方ありません。

目覚ましが鳴る前に弟が目覚めてしまって先に活動を始めた時などは、自分も起きて遊びたい気持ちと、自分の目覚ましにより起きる事へのこだわりとの葛藤があるようで、今朝は「鳴らない・・・」と言って布団の中で泣いています。
可哀想と言えば可哀想ですが、言うまでもなく目覚まし時をかける目的は"起きること"なわけであり、大いなる本末転倒ぶりに笑いを禁じ得ません。

そういえばかつて芝居の稽古の合宿中に、不必要に張り切り過ぎた合宿係が「起床30分前です!」と号令を掛けて全員を無意味に起こすというハタ迷惑な事件があったなあと、ついでに思い出しました。




2007.11.25
大阪セールス


出張で久しぶりに大阪に行きました。
当たり前ですが、関西空港に降りると全員関西弁をしゃべっています。

最初に目を奪われたのは、空港内でマイレージカード入会の勧誘をしている方。
どこの空港にもいらっしゃいますが、搭乗直前の慌ただしい時にこれを申し込もうという方はなかなかいないというのが現実ではないでしょうか。

ところがここ関西空港では関西弁を駆使して難なくお客様をゲットしている模様。
言葉遣い自体、
 「ただいま御入会されると、ボーナスポイントで1500マイルが付きまして−」
という普通のセールストークが、ここなら
 「いまやったらボーナスポイントがせんごひゃくまいる付いてきてな−」
と劇的に変化しており、イントネーションも

という調子で、押しの強さは標準語の数倍と言って良いでしょう。
マイレージカードに入会した方が、ついでに教材なども買わされることのないよう祈りつつ、私は空港を後にしました。

さて、関西空港から京橋方面まで電車に乗っている最中、友人にケータイでメールを打ちました。
文面は極めて単純で、「ありがとうございます」というだけの内容だったのですが−。

御存知の通り、勘の良いケータイなら
「ありがとう」
と入力すれば、自動的に、もしくは「ご」と続いて入力する程度で、「予測変換機能」が働いて「ございます」と候補表示がされますよね。

ところが昨日は「ありがとう」と入力した後で 「ござ」まで入力すると、「ござらん」という、恐らくハシモトコウ人生で未だ使用したことのない日本語が候補のトップに表示されています。

あり得ない候補選択に動揺し、画面をスクロールすると、「ござれへん」、「ございまっしゃろ」など、一生使わないような単語の連続攻撃。
しかも肝心の「ございます」は 最後まで登場しないという徹底ぶりです。
私が極端に不明なだけで、契約者の旅行・出張等による移動に伴い、辞書を自動的にエリアの方言に合わせるという機能があるのでしょうか?

だとしたら、恐ろしく余計な機能という気が一瞬しましたが、例えば小・中学生が圏外から関西に転校した場合などを想定すると、ケータイメールの言葉遣いでよそ者扱いされずに いち早く周囲に溶け込めるといった効果も考えられ、この機能の拙速な評価は避けなければと、自分をいましめたのです。