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2010.11.1
フィンランド音楽&JPP!


私どもNPO法人コンカリーニョでは、ここ数年、「北方圏の“Alive”音楽シリーズ」と題し、北方圏で素晴らしい音楽活動をしていながら日本ではなかなか見ることのできないアーティストのコンサートを手掛けています。

今年はその第4弾で、9日(火)に"フィンランド最強のフィドル軍団"JPP(ヤルヴェラン・ピックペリマンニット)のコンサートを開催致します。

「フィドル」というのはバイオリンのことで、4人のフィドラーとアコースティックベース、そしてハーモニウムというオルガンによるバンドです。
アコースティック楽器によるアンサンブルなら、好みは勿論あろうかと思いますが、やはり北方圏は大いなる魅力的ゾーンです。

ちなみに皆さんは、フィンランドという国のことをどの程度御存知でしょうか?
え、私?浅学な私は勿論ほとんど知りません。

そこでWikipediaで「フィンランド」と検索して情報入手を試みたところ、その中に「奇妙な世界大会」なる項目が。
「どこの国にも地域おこしを兼ねた祭り的イベントは数多くあるが、フィンランドは名物やゆかりの行事などを競技化した奇妙な大会をいくつも開催している。」
なるほど。そう言えば世界エアギター選手権はフィンランドだったな・・・と思いながら他を見てみると、
 ・奥様運び大会
 ・携帯電話投げ世界選手権大会
 ・サウナ世界選手権
など、確かに訳の分からぬものばかり。

「奥様運び大会」については写真も掲載されているのですが、冗談の域を明らかに超えた迫力に絶句しました(左図。恐らく白い足が奥様の足)。

さて、こんな情報だけで終わっては、むしろフィンランド音楽への関心が損なわれていきましょう。
今回のイベントのHPから、フィンランド音楽、そしてJPPに関する記述を一部転載させていただきます。
フィンランドの西ボスニア地方のカウスティネンは、フィンランドの伝統音楽の最重要の地として知られている。音楽をお金のためではなく自らの楽しみや悲しみを表現する手段とし、主に冠婚葬祭のために演奏するペリマンニ(農村楽師)は、かの地の文化の中心であった。

1980年代の初頭、この地のペリマンニ文化を現在まで継承し、スウィングジャズなどの影響を受けたバンドとしてヤルヴェラ村からJPP(ヤルヴェラ村の小さなペリマンニたちというフィンランド語のバンド名を略したもの)が出現。彼らはあっという間にこの文化をフィンランド国内ばかりではなく、アメリカや世界中に紹介する存在となる。

30年近いキャリアを持つJPPはメンバーの入れ替わりなどはあるが、伝統音楽ペリマンニを継承し、かつまた、新鮮さを失わないフィンランドの代表的グループとして活躍している。2010年、待望の初来日!

なおYouTubeをにも色々な映像がアップされているのですが、ゲリラ的に撮られているものが殆どなので、あまりピンと来るものがないかもしれません。 むしろ私が注目したいのは、初期のプロモーションビデオらしい以下の作品です。

画質の古さはさておき、PVに"ストーリー性"を持たせたことが完全に裏目に出ているかのような作品で、殆どどうでも良いようなシーンに4分あまりが費やされていますので、どうかここで飽きてしまわぬようお願い致します。

その謎の前半を経て、店の緊急事態に各地に散らばっているJPPのメンバーが順次参集するのですが、フィンランドの農業国としての風景と、それをバックにトラクターが隊列をなして疾走するシーンの何とも言えぬ魅力!そしてそのバックの2ビートのフィドルの異様なドライブ感!!

但し、最終的にはその興奮すらも無にするように、PVは男性達の奇妙な踊りのシーンで終了−
この不条理な感じには覚えがあるなと記憶を辿っておりましたら、そう、先月の当アワーを席巻したムーミンの母国がこのフィンランドでした。

フィンランド、どこまでも深淵ですね。





2010.11.14
APEC&検問


報道等で御存知の通り、先週から本日まで横浜で開催されていたAPEC。
首相官邸・国会周辺から通勤電車に至るまで、実に警備の物々しい1週間でした。

ところがそんな折も折、札幌からとあるお客様が見え、その方々のアテンド&送迎のため、最も警備の厳しい横浜&空港ゾーンへと突入することに。
私は今日1日で、一生分の数の警官の方を見たような気がします。

警備のスタイルにも色々あると分かりましたが、やはり圧巻は「検問」。
信号で止まっていると「検問実施中」というフラッグ。そして、たくさんの警官の方々がこちらを凝視しています。
こちらも挙動不審にならぬよう、自然な振る舞いを心がけます。

ちなみに今日の場合は通行する全車両を検問しているわけではなく、何らかの判断基準をもって検問対象車両を抽出している模様。
ますますこちらも挙動不審にならぬよう、一層自然な振る舞いに努めます。

ところでその検問車両抽出にあたっての「判断基準」ですが、犯罪心理学や科学的知見に基づき高度な判断があるのだろうなと思う一方、結局は「人相」で決めているのではという疑念も捨て去れません。
ゴルゴ13さんなんかが通れば、それは理屈抜きに、検問で止めなければと思うことでしょう。

試しにゴルゴ13の場面の中から、ゴルゴ13さん(本名・デューク東郷さん)が車を運転している場面を探してみました。

うーん・・・東郷さんには申し訳ないのですが、確かにこれですと、検問のたびに止められても仕方ありませんね。
というより、この方が素通りできるのなら、検問はほとんど無意味と言って良いでしょう。

ただ考えてみれば、そもそもこのような人相の方が実際にそうそういるはずもないわけで、考えること自体が無駄と、一瞬思考を停止させかけたのですが−
更に私は、「そう言えばゴルゴ13には実写版があったな・・・」という、極めて重要な事実を思い出すに至りました。


資料によれば、過去「ゴルゴ13」の実写版を演じた方はお2人 −高倉健さん(1973)と千葉真一さん(1977)。
急いでネットで探索したところ、まず最初に高倉健さんバージョンのスチール写真が発見されました!
しかし結論から言えば、普段の高倉健さんに比較すれば多少凶悪な感は色濃いものの、上の東郷さんのテイストには遠く及びません。

「やはり、デフォルメされた劇画の世界を実際の人間が超えることなど無いのだな・・・」と、謂わば当たり前のことを思い直した私ですが、続いて発見された千葉真一さんの実写版ポスターを見て息を飲みました。


上の東郷さんと、下の千葉さん。
どちらか一人を捕まえろと言われたら、間違いなく私は下の方を捕まえます。




2010.11.21
サンタクロースらしい振る舞い


11月も後半になり、年の瀬というのも近づいてきました。

東京の街もクリスマスな感じで早くも包まれています。
例年書いている通り、このクリスマスの"浮かれた感じ"に遅れを取ってはならじと、私は毎年11月に入るのとほぼ同時に携帯音楽プレイヤーの中にクリスマスソングを入れ、いち早く浮かれることにしています。

自分が6歳の頃に通った近所の幼稚園はたまたまキリスト教系だったのですが、「ここに通っているということは自分はクリスチャンなのだな」という本末転倒気味の認識を持っていたため、特段の信心を持っていない現在も、クリスマス関係行事には自動的に体が反応するのです。


ところでこのように根拠無く盛り上がっている自分とは別に、これまた大いに盛り上がっているのが2人の子供。
サンタクロースに依頼するクリスマスプレゼントを何にするかを選ぶのに余念が無いようですが、ここで微妙なのが2人の年齢で、長女が9歳(小3)、長男が6歳(幼稚園年長)。
サンタクロースの存在について、本当のところどう認識しているかを測りかねるため、会話も自ずと慎重にならざるを得ません。

そんな微妙な折、新聞に
来月のクリスマスを前に、“サンタクロースらしい”振る舞い方を学ぶ勉強会が19日、横浜市で開かれた。
という記事がわざわざ写真付きで掲載されており、何となく子供のほうに向けないようにしながら読む私。
そもそも“サンタクロースらしい”振る舞い方とは、一体どのようなことを学ぶというのでしょう。

そう思って記事を読んだところ、
「本当はサンタさんじゃないんでしょ?」といった答えにくい質問を受けた時などに使う「ホッホッホー」という世界共通の笑い方などを練習した。
という衝撃の内容。

サンタクロースの存在を信じるお子様にうっかりこの記事を読まれ、意味を詰問されて複雑な状況になった家庭もあるのではと案じられます。
微笑ましい社会のひとこま、という切り口による悪意のない記事かとは思いますが、意図せず潜む破壊力は相当なものと言えましょう。