2012.5.3 霧立峠

久しぶりに札幌に戻ってきて一か月。
"24時間"は大袈裟としても、寝ている時間以外は少なくとも自分なりにフル回転しているつもりなのですが、やりたいことの半分もできず、会いたい方の半分にも会えないうちに4月が終了しました。
自分の処理能力の低さにはほとほとガッカリです。
そしてきっとゴールデン・ウィークとは、そんな私のような人間のためにあるのですね。

というわけで、今年のGWは4月中に積み残したたくさんのことを少しでも終わらせる希望のウィークだったのですが、北海道はここに来て異常とも思える暖かさ。
各地で一気に雪融けが進んだために災害が連続して発生しており、GW直前の26日、道北の国道239号霧立峠付近では大規模な地滑りで道路ごと押し流されてしまいました。

こうなるとGWどころではありません。人や車が巻き込まれなかったことだけは不幸中の幸いで、以降現在も復旧作業を続けています。
私も現地に向かいましたが、ご覧のような大規模な地滑りで、2次災害を最大級に警戒しつつ地質調査と応急復旧工法の検討中です。
近隣にお住いの方々やドライバーの皆様にはご迷惑をおかけしており申し訳ありません。




2012.5.12 中山峠

元旦に水疱瘡に罹るくらいなので、きっと今年の私は本当に運が悪いのでしょう。
「霧立峠」と書いた翌日の5月4日、今度は札幌とニセコ方面を結ぶ国道230号の中山峠が土砂崩れで全面通行止めとなりました。

国道230号は迂回路もなく、中山峠は観光地。
そこがGWに止まったのですから当然影響も大きく、「遅れる復旧 嘆く観光地」 「連休明けの生活に懸念」等々報じられており、名物のあげもちも食べられません。
本当にご迷惑をおかけしています。

こうして一度災害が起こってしまえば、現場も私達も言うまでもなくぶっ通しで対応に当たる訳ですが、それもかれこれ2週間。
せっかく札幌に戻ってきたというのに会いたい人とも会えず、楽しいこともできず、何より眠いし疲れます・・・。

・・・とか何とか弱音を吐いても、直さないことには話になりません。
一刻も早く復旧させますので、ご理解・ご協力を宜しくお願い致します!




2012.5.26 中山峠

ちょうど一ヶ月前の先月26日、留萌管内の国道239号霧立峠で地滑りが起き、5月4日には国道230号中山峠で土砂崩れ。
その後も229号積丹で日曜の夜にいきなり落石があったりと、天変地異が連続した1ヶ月でしたが、先週に239号の霧立峠の復旧見通しが立ち、そして本日午前6時、中山峠が全面開通に至りました。
ドライバーの方は勿論、地域にお住いの方、観光・商業関係の方、医療・救急関係の方、物流関係の方など、影響のあった範囲を挙げるとキリがないくらいでしょうが、本当にご迷惑をおかけ致しました。

一方、自分の私生活はこの一ヶ月間、完全に停止しました。
GWを利用して引越後の自分の生活を立て直そうという目論見も勿論崩れ去り、まあ言ってみれば、職場以外、いないも同然の2ヶ月だったという気がします。
何とも虚しいというか、やりきれない気持ちになるのも正直なところなのですが−

奇しくも中山峠を片側交互通行で通した24日の日に起こった、新潟県南魚沼市のトンネル事故。
4人の方が巻き込まれています。
想像して頂けるかどうか分かりませんが、こうしている間も、現地の事務所から新潟にある北陸地方整備局、そして国土交通省本省まで、何百人という関係者がそれぞれの持ち場で殆ど一睡もせずに対応に当たり、24時間態勢で救助のための方策を検討し、試みては立ち塞がられる、という繰り返しを必死になって行っているはずです。
勿論、巻き込まれた方々のご家族の心痛、現場へ突入していく方々の2次災害の恐怖は想像すらできません。

結局自分たち土木技術者の仕事は自然が相手なので、黒部ダムのような時代からどんなに技術が進歩しても、不幸にして、ある確率でこうした災害や人の死にも直面します。
今は素直に、2次災害なく無事に復旧させることができたことをささやかに労い、北陸の現場が無事に収束することを祈りながら、気持ちを切り替えて自分の生活も立て直して行こうと思っています。