Jazz / Introduction
 妖怪人間ベム
 鉄腕アトム
 
Jazz / 鉄腕アトム


1.Intro  2.Part-A  3.Part-A [+Melody]  4.Part-B [+Melody]

スタンリー・ジョーダン!
彼が「マジック・タッチ」というアルバムで新生ブルーノート・レーベルから出てきたのは私が浪人している1985年頃でしたが、それはもう驚いたもんです。

御存知の方も多いと思いますが、ジョーダンさんは、左手で主にベース音やコードを、右手でメロディを、それぞれ指板を叩くことで発音します。
ピアノのように押した瞬間音が出る楽器と違い、左手の指で弦を押さえ、右手の指でその押さえた弦をはじくことで奏でるギター。 ただ良く聞くと、指板を押さえただけでも弱々しーくながら音は出ているのですね。
ジョーダンさんは、この「指板を叩いただけでもある程度は出る音」を、訓練により異様にクリアに出るように鍛えました!しかも両手とも。
そうなると、殆どピアノ感覚で、両方の指をそれぞれ動かして別々の音が出せるわけですね。

右手を使うという、という点だけを取れば、既にロック界にも「ライトハンド奏法」なるものが存在していましたから、当時のロック雑誌等でも 「この奏法はロックでは珍しくない〜」といった対抗記事なんかがありましたが、やっぱりロックのそれとは全然違っていました。
テクニックの確かさは言うまでもなく、アイデアに溢れ、何より音が格段に綺麗だったのです。

*

ところでスタンリー・ジョーダンは分かったが、それと鉄腕アトムがどう関係あるのか?ということですが、これがあるのです。少し。
ベースを左手で弾き、メロディを右手で弾く「鉄腕アトム」。起源はよくわかりませんが、私が浪人生の頃、誰となく周囲の人間とこれを弾いて遊んでいました。

20世紀も既に終わった今、この「科学の子」鉄腕アトムのテーマを、「スタンリー・ジョーダンになろう」と題してジャズのチャンネルで 取り上げることは大変意義深いことです。
敬虔なジャズファンには御不満もあろうかと思いますが、そこは何しろハシモトコウ・アワー的ジャズ観なので、寛大な心でお許し下さい。

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1.Intro


■奏法解説

ひどく簡単な譜で申し訳ないほどですが、イントロです。
上のIntroductionでも触れたとおり、ジョーダンさんは指板にポコポコと指を当てることで弦を振動させるのでしたね。 早速叩いてみましょう。
ここは伴奏=ベース音ですから、左手だけを使います。

  ドッテッドッテッドッテッドッテッ・・・

最初は今ひとつ要領がつかめないかと思いますが、慣れてくるとある程度の音量も出てくるはずです。 右手は空いていますから、ビールや柿のタネを口に運んだり、体の一部をイジったりしながら気楽に気長に練習しましょう。

当然ながら、この後左手と右手は別々の人生を歩むことになるため、俄然ややこしくなります。まずは左手のみを使用する このイントロで、指板を「叩く」感覚を覚えましょう。


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2.Part-A


■奏法解説

引き続き、歌のパートに入ります。

  空を越えて ラララ星の彼方 行くぞアトム ジェットの限り〜

そうです、そのように歌いながら弾くのが良いでしょう。

ベース音は全て1度&5度の繰り返しです。通常なら人差指と薬指で押弦しますが、ここでは何指でも OK。
要は歯切れ良く音が出せれば良いのですが、これが意外と難しいので侮れません。

これをマスターしたら、いよいよ右手によるメロディ部分のタップを加えましょう。

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3.Part-A [+Melody]


■奏法解説

いよいよ右手の出番! ジョーダンさんの世界に一歩近づきましたね。

ジョーダンさんなら殆ど5本指全てを使いながら流れるように複雑なフレーズを弾きますが、 このアトムは全く流れないフレーズなので、「1本指奏法」で良いのです。人差指又は中指で「チョンチョンチョチョンチョチョン」と 押さえましょう。
なんとなく簡単そうにも見えるのですが、これが思ったよりちゃんと音が出ないものです。 力はあまり要りません。むしろキレ良く叩く感じで押さえましょう。

視線はどうしてもメロディの右手の方だけに集中してしまうと思いますが、幸い左手の方のポジション・チェンジが少ないので、 慣れれば大丈夫ではないでしょうか。

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4.Part-B [+Melody]


■奏法解説

録音ではつい緊張していきなり最初の音からノイズ混じりになってしまいましたが、皆さんはこんな情けないことでは いけません。

弾き方は特に変わりませんが、後半、メロディの方ののポジションが19〜20フレットとかなり高いため、 音がしっかり出るよう頑張ります。


ところでもし1度もスタンリー・ジョーダンさんを見聞きしたことがないという方がいらっしゃったら、 この機会に是非聴いてみましょう。それでこそ私もこの企画を行った甲斐があるというものです。 単純に楽しもうと思ったらCDよりビデオの方が良いでしょう。
見ているとまず単純に「こ、これは凄い」という気分になり、次に、"あの野郎 よくもまああの鉄腕アトムを 「スタンリー・ジョーダン風」などと言いやがったな"と橋本に対する怒りが湧いてくる場合もあるかもしれませんが、 そこはどうか抑え、楽しく弾いて下さいね。
[完]

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