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Bluegrass駅伝的アルバムレビュー「Bluegrass Times」
 
駅伝的アルバムレビュー「BluegrassTimes」 / 四位竜一 -mandolin-

Live / Stephane Grappelli & David Grisman
1. SHINE
2. LENT-UP HOUSE
3. MISTY
4. SWEET GEORGIA BROWN
5. TIGER RAG (HOLD THAT TIGER)
6. SATIN DOLL
7. SWING '42
8. MEDLEY:A) TZIGANI; B)FISZTORZA; C)FULGINITI
Stephane Grappelli : Viorin
David Grisman : Mandolin
Mike Marshall : Mandolin
Mark O'Connor : Guitar
Rob Wasserman : Bass
Label/No etc. warner bros 2-3550
お買い求め情報 札幌タワーレコードのグラッペリコーナーで買いました。
備 考

Live / Stephane Grappelli & David Grisman

いい!!このアルバムを聞いた瞬間から恍惚状態でした。
グラッペリの踊るようなソロから始まる1曲目は、私を あっちの世界に誘います。いや、”踊る”という表現は 安易すぎます。たとえるなら、谷間を流れる激しい流れ のなかに点在する数々の岩の上を、苦もなくするすると 渡っていくような、(うまくいえないっす。)”ひょろ ひょろ〜ん”とした、こちらの体を軟体超人にしてしまう ような、ソロです。グラッペリ参上、です。

それに対する、グリスマン。真っ向からグリスマン節で勝負 です。おきまりのフレーズの応酬。ちょっとまった、です。 もうこのCDのタイトルは、”グラッペリVSグリスマン” とするのが妥当でしょう。周りの面子はグリスマンの取り巻き 達なのですが、二人の圧倒的なオーラにたじたじといった かんじです。選曲はグラッペリよりでしょう。

しかしライブの録音というのはいいですね。その場の、 一流のミュージシャンの一流のアドリブが聴けるわけで、 スタジオ録音とは違って、ソロ同士が会話している感じ強く します。いわゆる、アナログの乗り、が家にいながらにして 堪能できる、と思います。グリスマンの”EARLY DAWG"とか、 自分のすきなアルバムには、ライブが多いです。

ジャジーでブルーグラッサルで、とにかく楽しすぎるこの アルバムをおすすめします。カットでいいからこのアルバム に参加させてくれー、と思ってしまう1枚です。

なぜこんなにハイテンションな文章を書くかというと、 もちろん、このCDを聴きながらかいているからです。


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Del McCoury / A Deeper Shade of Blue
1. Cheek To Cheek With The Blues
2. How Long Blues
3. True Love Never Dies
4. What Made Milwaukee Famous
5. Quicksburg Roundezvous
6. More Often Than Once In While
7. Man With The Blues
8. If You've GOt The Money Honey
9. The Bluest Man In Town
10. A Deeper Shade Of Blue
11. I Know His Voice
12. I'm Lonely For My Only
13. Cold Cheater's Heart
14. Lonely Side Of Love
Dwl McCoury : Guitar
Rob McCoury : Banjo
Ronnie McCoury : Mandolin
Jason Carter : Fiddle
Mike Bob : Bass
Label/No etc.
お買い求め情報
備 考

Del McCoury / A Deeper Shade of Blue

 私が大学1年の冬に、SIDEMENが札幌でコンサートを開きました。
そのときのマンドリンがロニーでした。初めて見るプロ、生まれてはじめての コンサートであったので、大興奮していました。そのコンサートのときに 先輩に、これはいいぞ、と薦められて買ったのがこのCDです。

 ロニーとは、その三年後の、宮崎勝之&MAN−O−MANDOLINの コンサートでも会い、そのときにロニーに直接教えてもらう機会がありました。 その曲がこのCDの5曲目の”Quicksburg roundezous” だったのです。「そこのフレーズは小指で弾くんだよ。」とか「弦高が低いから 上げたほうがいいよ。」とか、ロニーは実に親切に教えてもらい、そして目の前 で ゆっくりと弾いてくれたのです。そのときの感激といったら、嬉しすぎて頭がポ ーッ としてしまうほどでした。長くなりましたが、このCDはそんなことを思い出さ せて くれる、私にとって特別なCDなのです。

 特別でなくても、このCDの完成度はほんとに高いと思います。1曲目でドラ イブ感 抜群のところを見せると、2曲目ではこれまた得意のスローテンポの曲で、若者 から年寄りまでの心をつかみます。私が一番すきな3曲目は歌を歌いだすまでの バンジョーがたまらない曲で、飛んで5曲目はロニー作曲の激速インストです。 7曲目が渋くていい、という人も多いんじゃないでしょうか。8でまたアップテ ンポ、 9でスローという、かたくなに同じ攻めを見せる投手のようなパターン。ですが 、 飽きないです。表題曲の10は独特のキメがあるミディアムテンポで、また飛ん で 最後は、聴くとジャムりたくてしょうがなくなるブレイクがある曲です。

 全体にブルージーで、バンドとして、また1枚のCDとして、よくまとまって る と思います。デルとロニーの親子を超えた声質のコーラス、その2人のテクニッ ク、 まだ完成しきっていないがスタイルのよさを感じるロビーのバンジョー、そして それを支える私の最も好きなフィドル弾きの一人であるジェイソン、それからマ イク の2人。デルが思う存分堪能できる名盤だとわたしは思います。是非御一聴を。 (なんか、最後は某OMのパンフレットみたいになっちゃいました。)

ブルーグラスのCDを置いてるところなら、たいていあると思います。

以上です。フェスレビューの方も頑張ります。


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BLUEGRASS '95
1.PADDY ON THE TUNEPIKE
2.LOCKWOOD
3.BIG SANDY RIVER
4.TEMPERANCE REEL
5.DALEY'S REEL
6.PIKE COUNTY BREAKDOWN
7.CATTLE IN THE CANE
8.GOODBYE LIZA JANE
9.WHISKY BEFORE BREAKFAST
10.CRUISIN'
11.WILDWOOD FLOWER
12.BIG COUNTRY
Scott Vestal : Banjo
Adam Steffy : Mandolin
Wayne Benson : Mandolin
Barry Bales : Bass
Clay Jones : Gutar
Label/No etc.
お買い求め情報
備 考

BLUEGRASS '95

今回はインストのみのアルバムを取り上げて見ました。名前の通り、1995年に作られた、若手ブルーグラッサー を集めてつくられたものです。なぜ、このアルバムか。是非ともはっきりさせないといけないことがあるからです。

  ”アダムか否か”

これがテーマです。この録音にはアダム・ステッフィー(以下、A)とウエィン・ベンソン(以下、B)の2人のマンドリン弾きが入っています。
そして2人のソロはなかなか聞き分けにくい。そこでどの曲がどっちなのか、はっきりさせようという、まあ、どうでもいいっちゃあ どうでもいいことをやってみたいと思います。
まず、2人の特徴は、
 A 音の隙間が極端に少ない。(ダダダダダと引き続ける)
   少し乾いた感じの音質。
   がっつりたたくようなピッキング
 B タイミングに変化をつけがち。
   しっとり感のある音質。
   弾くようなピッキング
そして、2人とも、お得意のフレーズがあります。

ここまでわかっていれば、簡単じゃあないのか。そんなことはありません。ここまで気づくのにどれだけ時間がかかったか。
@はフレーズと音で間違いなくA。Aは少し難問ですが、最後のフレーズがまちがいなくBのものなので、B。
Bは音運びなどでこれはたぶんA。CはAだな、と思っていたところ、ソロの最後にGの開放をジャラーンとならすのが入っていて、 これに少し惑わされましたが、それ以外はAなのでAでしょう。Dは難しい。Aっぽいのですが、ここまでABAAときてまたAは どうだろうとか、余計なことにまであたまを回らせて、でもAかな?Eは文句なしにA。Aのソロの模範例といってもいいでしょう。
Fも難問。真価が問われるところです。これといった特徴もないのですが、つぎのGを聴いて〜これはBと確信してますが〜カット の音とか引っかかり具合が、FとGではぜんぜん違うので、また数少ない特徴あるフレーズもAのものだと思うので、A。
Hは分かりやすいほうで、Aでしょう。スライドのタイミングなどにAっぽさがみられます。IはこれぞまさしくB。Bはこうでなくっちゃ 、です。 もうすこしだ。JはカットはB。ソロはAだと思います。(よくわかんなくなってきた。)そして最後、Kは間違いなくA。
結果、Aが9曲、Bが3曲と、偏ったものになりました。

終わってみて、実につまらない、このCDをもってないひとには面白くとも なんともないレビューになってしまいました。すいません。そそくさと失礼します。


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