Music Archive Review
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Nashville Bluegrass Band / Home of the Blues (1991) | |
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1. Happy on the Mississippi Shores 2. The Fool 3. Blue Train 4. I'll Just Keep On Lovin' You 5. Old Dangerfield 6. Home of the Blues 7. Biggest Liars in Town 8. Home 9. I'll Be on That Good Road Someday 10. The First Step to Heaven 11. Mississippi River Blues 12. The New Democracy 13. Introduction: Isaac Freeman 14. Roll Jordan Roll | |
Stuart Duncan : Vocals, Fiddle | |
Pat Enright : Vocals, Guitar | |
Gene Libbea : Vocals, Bass | |
Alan O'Bryant : Vocals, Banjo | |
Roland White : Vocals, Mandolin | |
Label/No etc. | SH-CD-3793 |
お買い求め情報 | ブルーグラスの売っているCD店に行けば手に入るでしょう。 |
備 考 |
Lou Reid, Terry Baucom & Carolina / Carolina Moon | |
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1. I Call Your Name 2. Carolina Moon 3. There Ain't Nothin' in It for Me 4. The Last to Know 5. Last Train 6. Kneel Down and Pray Up 7. My Heart Never Lies 8. Cold Sheets of Rain 9. Knockin' on Your Door 10. Big Mon 11. Dixie, I Love You 12. My Little Girl in Tennessee | |
Lou Reid : Vocals, Mandolin | |
Terry Baucom : Vocals, Banjo | |
Clay Jones : Vocals, Guitar | |
Marcus Smith : Vocals, Electric Bass | |
Label/No etc. | REB-CD-1712 |
お買い求め情報 | ブルーグラスのCDを扱ってる店、もしくは通信販売など |
備 考 |
Kenny Smith / Studebaker | |
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1. Studebaker 2. Me and My Farmall 3. Lay Me to Rest 4. Bill Cheatham 5. Lay This Broken Heart to Rest 6. Snow Shoes 7. Preachin' by the Roadside 8. Red-Eyed Benny Hen 9. New Sunday School 10. Amanda's Reel 11. One Horse Wagon 12. St Anne's Reel | |
Kenny Smith : Vocals, Guitar | |
Adam Steffy : Mandolin | |
Sammy Shelor : Banjo | |
Daniel Carwile : Fiddle | |
Barry Bales : Bass | |
Don Rigsby : Vocals | |
Ronnie Bowman : Vocals | |
Randy Lucas : Banjo | |
Amanda Smith : Vocals | |
Label/No etc. | SHCD3869 |
お買い求め情報 | ブルーグラスのCDを扱ってる店、もしくは通信販売など |
備 考 |
さて、このアルバムは、はっきり言って「地味」です。構成としてはインストと歌もの
が半々、って感じなのですが、インストもおとなしめの曲が多く、テンポも
押さえ気味。歌ものもおとなしいですね。一回聞いただけで印象に残るような
インパクトのある曲はありません。
では、このアルバムはなにがいいか、といいますと、やはりKennyの
ものすごくキレイなギターの音色でしょう。それに尽きますね。また、ボーカルも
(顔と体に似合わず)ちょっと幼いような声ですがそれがまた良いです。
曲もなごむような曲が多く、いい感じです。
さて、参加メンバーですが、Adam Steffy, Sammy Shelor, Bally Balesといった 超一流を迎えており、非常に音が丁寧です。ボーカルではLRBのDon Rigsby, Ronnie Bowmanが参加しています。さらに、Kennyの奥さんAmandaもボーカルを 取っております。すごくいい声です。おそらく一般人ではないんでしょうね。
曲紹介
では、例のごとくおすすめ曲に解説を加えていきましょう。
僕はレビューを書く際には紹介するには聞いてもらいたいという
のがアタマにあるので、つい曲の紹介ばかりになってしまいますが、お許しを。
タイトル曲となっている1.Studebakerはいきなりカッコイイ曲です。 Kennyのオリジナルですが、とにかくカッコイイ。バリバリ弾きまくって いますが、音は本当にキレイです。特にセカンドブレイクは圧巻です。
3.Lay Me to Restは歌ものです。まず、この裏から入るストロークがキックオフと なるところで「おっ」と思わせます。そして、この曲独特のランがまたカッコイイ。 文字で表すなら「ドゥンドゥンデトゥントゥーンチャッンチャッ」という 感じでしょうか。さらに、曲調とKennyの声質も合っていて、歌もカッコイイ んですねー。このアルバムで一番好きな曲です。
4.Bill CheathamはBluegrassをやってる人ならおそらくご存知であろうインスト ですね。何気ない曲ですがKennyの多彩なフレージングとキレイな音を 楽しむことができます。
5.Lay This Broken Heart to Restは奥さんが美声を聞かせてくれます。 スローテンポの曲ですが、非常にキレイな曲で、奥さんの透き通るような声と ダンナとのコーラスが堪能できます。奥さん奥さん連発する レビューもなかなかないでしょうねえ、奥さん。
10.Amanda's ReelはKennyのオリジナルのインストです。これもキレイな 曲で、やはりKennyの音使いとキレイな音が聞き所でしょうかね。 しかし、曲に奥さんの名前をつけてしまうとは、やりますね、Kenny。 愛妻家であることがうかがえます。もしかしたら尻にしかれているのかも 知れませんが。余計なお世話ですね。
11.One Horse Wagonは歌もの。最初のフィドルのソロからなんかなごみます。 ちょっとさびしげなメロディもいいですね。はっきり言って地味な曲ですが、 しみじみといい曲だな〜と思えるような、そんな曲です。
12.St.Anne's Reelはこれもまた有名なフィドルチューンですね。 これはKennyが一人で弾いているのですが、これが本当に素晴らしい。 音が途切れることなく、前の音の余韻を残しながら次の音が弾かれるという 感じで、感動してしまいます。そして、聞きほれているうちに曲が 終わり、アルバムが締めくくられるって感じです。いやあ、素晴らしい。 これはぜひ聞いてもらいたいです。ほんとに。
最後に、このアルバムは最初に述べたとおり地味ですけれども、
ギターの美しい音色に心休まることと思います。仕事or勉強に疲れた方、
聞いてみてはどうでしょうか?
Kristin Scott / Kristin Scott (1996) | |
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1. Shenandoah Breakdown 2. Bye Bye Blues 3. Follow The Leader 4. The Last Date 5. Roanoke 6. White Horse Breakdown 7. Charmaine 8. Alabama Jubilee 9. Clinch Mountain Backstep 10. Danny Boy 11. Groundspeed 12. With Love To London | |
Kristin Scott : Banjo | |
Boole Beach : Guitar | |
Matthew Allred : Bass,Mandolin | |
Wayne Benson : Mandolin | |
Jason Carter : Fiddle | |
Charlie Cushman : Base | |
Gail Rudisill : Fiddle | |
Larry Stephenson : Mandolin | |
Label/No etc. | KS-001 8298.2 |
お買い求め情報 | うーむ。どこで売ってるんだろう・・・。 |
備 考 |
1. バンジョー弾き
2. 女性
3.若い
という人です。女性ということで(?)ジャケットはもちろん本人の写真
です。あ、ちなみにジャケ写買いしたわけじゃないですよ(ほんと)。
買った理由
このアルバムはブルーグラスを扱っているCD屋、京都のチェロキーで
買いました。行くのは宝塚フェスの帰り、つまり年1回なんですが、
なんとここの店主のおじさんは僕の顔を覚えていたんですね。
で、僕がレジにCDを持っていったら「これもオススメだよ」といいつつ
CDを何枚もかけるではないですか!で、それがまた僕の好みにはまって
いて、ついつい買いすぎてしまいました。このアルバムはその中の
1枚というわけです。
ちなみにおじさんがすすめてくるのはメジャーどころではなく、 あまり有名じゃないところで攻めてきます。すすめられて買った CDのプレイヤーが後で有名になったりすると、なんかうれしいですね。 ちなみに現在Ricky Skaggsのバンドでバンジョーを弾いている Jim MillsというプレイヤーのCDを勧められて買ったのですが、 当時はまったく名前も売れていませんでした。今はすっかり有名に なっちゃいましたね。
かなり話がそれましたが、みなさんもチェロキーに行く機会があれば、
おじさんにオススメを聞くと掘り出し物が見つけられるかも知れませんよ。
アルバム紹介
曲目を見ていただければわかるでしょうが、もうバンジョーの有名どころが
いっぱい詰まってます。僕は実はバンジョーもかなり好きなんですが、
やっぱりバンジョーのインストは速い曲が好きでして、そこからいくと
このアルバムはおいしいですね。
音の方ですが、やはり一流のプレイヤーがそろったメジャーバンドに 比べると、甘い点があります。しかし、ノリでカバーです。 聞くとスカッとしますね。元気が出てきます。これぞブルーグラス!
さて、オススメ曲ですが、やはりまずは1曲目のシェナンドー。 これを聞かされて僕は買ってしまったわけですねー。 かなりノリがいいです。終わり際に入っている取ってつけたようなキメも B級アレンジを好む僕にとってはたまりませんね。
3曲目のFollow The Readerもバンジョーを堪能できます。これもノリノリ。
5曲目のRoanokeではなんとツインバンジョー。両方とも自分で弾いている ようです。
8曲目のAlabama Jubilee,9曲目のClinch Mountain Backstepという 有名どころもなかなかいいですね。そして11曲目のGround Speed。 もうおいしい曲ばっかやってます。どうせならDear Old Dixieも やってしまえば良かったのに。
そして、最後の曲は一人で弾いています。前回紹介のKenny Smithもそんな 感じでしたが、こっちの方ははっきりいってイマイチです。まあ 20歳(当時)の女の子ですから、愛嬌ということで許しましょう。
ということで、ノリの良さという点ではかなりいいアルバムではないかと
思います。ただ、探すのが大変かも・・・・。
Blue Highway / It's A Long, Long Road | |
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1. It's A Long, Long Road 2. Lonesome Pine 3. Canadian Bacon 4. Before The Cold Wind Blow 5. Bule Ridge Mountain Girl 6. Farmer's Blues 7. The One I Left Behind 8. In The Gravel Yard 9. England's Motorway 10. Flannery's Dream 11. Lord, Won't You Help Me 12. Say, Won't You Be Mine | |
Shawn Lane : Vocals, Mandolin, Fiddle | |
Wayne Taylor : Vocals, Bass | |
Tim Stafford : Vocals, Guitar | |
Rob Ickes : Dobro | |
Jason Burleson : Banjo, Mandolin | |
Label/No etc. | SHCD3869 |
お買い求め情報 | ブルーグラスのCDを扱ってる店、もしくは通信販売など |
備 考 |
ブルーグラスに限らず、バンドにとって大切なのは、「カラー」だと僕は 考えています。バンドから想像される曲のイメージが固まり、そしてそれが 評価されれば、バンドとしては成功なのかなと思います。 その「カラー」に魅かれたファンは、新しいアルバムを聞いて「いかにも このバンドっぽい音だ」と思いニヤリとしたり、ちょっと毛色が違うのが あればこういうのもいいかも、と思いつつそのバンドにさらにハマっていく のではないでしょうか。
その点、Blue Highwayはこの1枚目で「カラー」を確立できたのではないかと
思います。一番特徴的なところを言えば、タイトなリズム、ブルージーで
カッコよい曲調ってとこでしょうか。聞いたことがない方も、この
アルバムを通して聞けばカラーが見えてくることでしょう。
ボーカル面
Blue Highwayのボーカルの中心はマンドリンのShawn Laneとベースの
Wayne Taylorです。Tim Staffordがメインボーカルを取る曲も
あります。
さて、もちろんボーカル面でもカッコイイわけですが、個人的には どうもShawn Laneの声が気に入りませんでした。どうも頼りない声で、 高い声が出るところはいいんですが、ちょっと力弱い感じがしたのです。 ビルモンローやデルマッカリーのような「ハイロンサム」という感じでは ありませんでした。
そんなある日、Blue Highwayが熊本のカントリーゴールドに出演した時の 映像を手に入れました。 3曲しかオンエアされていませんでしたが、 このアルバムに収録されている「Lonesome Pine」「Blue Ridge Mountain Girl」 を歌うShawn Laneを見て、印象が変わりました。 力いっぱい歌っている(ように見える)映像を見たあと CDを聞きなおしたら、あら不思議、 力強く聞こえるように(気のせい?)なっていたので ありました。
ちなみにそのビデオテープは見過ぎのせいか、その部分だけ映像がおかしくなって
しまい、今は見れなくなってしまいました(涙)。
それはさておき、やっぱりライブを見るとかなりそのバンドが
良く見えてきます。来日してくれないもんでしょうかねえ。
楽器面
このバンドはもちろん各楽器のレベルも高いです。全員ものすごくウマいん
ですが、ここはやっぱりギターのTim Staffordに注目したいとこです。
バンド全体のタイトな音はこのギターが中心になって作られているような
気がします。また、リズムだけでなく、ソロも素晴らしいものがあります。
Tim Staffordはあまりソロバリバリという人ではありませんが、
このアルバムの何曲かで見せるソロのレベルは高いです。特に3曲目の
インスト、Canadian Baconでは2度ソロを取っていますが、非常に印象に
残るプレイだと思います。特にセカンドブレイクの音使いは必聴ですね。
ちょっと曲のタイトルは??って感じですが・・・
他の楽器ももちろんカッコいいです。ドブロのRob Ickesのファンの方も 多いでしょうが、個人的にはバンジョーのJason Burlesonの音もかなり 好きです。特に前出のカントリーゴールドの演奏はかなり良かったです。 残念ながら彼はすでにバンドを脱退してしまいましたが、現在は Johnson Mountain BoysのTom Adamsが加入しています。この話を初めて 聞いたときは、周りと合うのかなあ?と思ったのですが、加入後のアルバム を聞いてまったく心配無用だということがわかりました。Tom Adamsの 入ったBlue Highwayもかなりイイです。ぜひお聞きくださいね。
おわりに
さて、今回は各曲の紹介は特にはしませんが、聞いたことがない方は
ぜひ聞いてみてください、Blue Highwayの世界が見えてくると思います。