Music Archive
 Work
2021 後志インフラ文学展
2020 恋のTotal Starion
2017 タイムカプセルアイドル
2016 みちネット10th Aniv.
2013 トランク機械シアター
2013 ほくでんCM
2011 街道唱歌
2010 ポロクルソング
2006 Scenic Night
2006 ConCarino
1990 カメ人間
1986〜 演劇作品のための音楽
 
カメ人間

ミート・ザ・カメ人間(デビュー盤)
  A面:ツイスト&シャウト 
  B面:べサメ・ムーチョ 
実験作品
   ベートーベンをぶっとばせ 

HIGH FEDELITY と高い忠実性が誓われたSONYの最低価格帯のカセット。
カメ人間のファーストアルバム 「MEAT THE カメ人間」です。

「いや、MEETだろ」と仰るなかれ。Beatlesの1st「MEET THE BEATLES」の海賊版「MEAT THE BEATLES」を無駄に意識した、こじらせるネーミング。
発売が某野外音楽イベントにおける2日目朝、という場所・時間帯だったことから、二日酔いのお客様の体調に優しい「インスタント味噌汁付き」で150円という投げ売り価格。
売れば売る程赤字になる収支構造でしたが、想定以上に売れたために、経済的に大きなダメージを被りました。

カメ人間とは、金一健さんと私、のちにカネコ君というドラマーが加わる音楽ユニットです。
金一健さんを一言で紹介する言葉を持ち合わせていませんが、音楽の知識と才能の塊という感じの方です。
自分の大学卒業と共にパーマネントな活動は行っておらず、稀にゲリラ的に演奏し、最高のユニットであることを不定期に確認しています。

ライブを続けていくうちにドラムはやはり必要という判断に至り、制作したのがカネコ君です。金一のカネと幸のコを掛け合わせてカネコ君です。
金一さんも私もこの手の工作が好きで、狸小路の梅澤無線等のパーツ屋に通い、B級感溢れるカネコ君を完成させました。
フットスイッチで動き出し、ドラム音源に同期させて無表情に手だけが動くという傑作です。
デザインは、実際デザイナーを本職としていた金一さんによる、これまた傑作です。

なお、実験作品「ベートーベンをぶっとばせ」は、金一さんがこのグルーブするベースと「毛の生えた楽器」と呼んでいた南米系の打楽器+歌で、橋本は暴走気味のギターを弾いています。
録音中、突如犬のように「ワン」と叫ぶアイデアが降りてきて、互いに応酬しているうちに曲全体の秩序が崩壊ました。
「Strawberry Fields Forever」のエンディングの謎のフレーズを縦笛で挿入。「お前をシビれさせたーい」という叫びはRCの電気という曲のチャボさんの叫びだった気がします。
実に実験的です。