結局はアフロ・アメリカンの伝統芸能であるブルースを、我々日本人がやって何になるのかという疑問を度々聞きますし、私もそう思うことがしばしばあります。しかし、それでも私はブルースという音楽に限り無い魅力を感じ、他の音楽に対しての関心さえとだえかちになっています。
人によってブルースの捉え方はいろいろありますが、いくつか代表的な例を挙げればまず、ブルースを自分のルーツとして、それをもとに自分の音楽を発展させていく人達がいます。
そしてブルースの中にどっぷりと浸って、レコードで聞かれるフレーズなどを逐一コピー、レコードでの最良のブルースをステージで再現することに努める人達もいます。
後者の人達に世間一般は批判的ですが、私はそれ程悪いことだとは思いません。一つのアプローチの仕方として評価しています。
では、この私のやりたいことは何なのか自分なりに考えてみると、やはりブルースには変わりありません。
それぞれの曲を単に題材として見た上で、どの曲を演っても私がやっているとわかる様なオウン・スタイル。しかも黒人の持つリズム感、パワー等と比べても何ら劣らないものを兼ね備えたオウン・スタイルを持つということ。
その道はまだまだ遠い様です。
|
|