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スーパー・マリオ


リズム  intro.  part-A1  part-A2  part-B  part-A3  part-C1  part-C2  ending

自分は昔で言う「テレビ・ゲーム」の類に関してはまるで疎く、中学時代にデパートの最上階で「ブロック崩し」をやったことがあるくらい。
なので、この「スーパー・マリオ」もゲームの内容自体は全く分からないのですが、大学時代のこのゲームの"流行り具合"と言ったら尋常でなく、テーマ音楽だけは否応なしに耳に入ってきたのでした。

で、あんまり耳にするので、ポロポロとギターで真似ている内に完成したのがこれです。
ライブ等ではお客様に対する"不意打ち効果"が高かったからか、大変便利なレパートリーでもありました。

なおこのソロギターは、2000年「箱根ブルーグラス・フェスティバル」の最終日の名物イベント「エンターテイナー・コンベンション」にて、見事優勝の栄誉に輝きました。



リズム

    ラテンのリズムです。
ところで、ラテン、ラテンとは良く言いますが、ラテンのリズムって一体何でしょう?

そこでTab譜でリズムを確認してみましょう。Tab譜には、親指で弾くベース音を赤字で記してみました。



するとよく見ると、1小節に赤字が3つ見えますね。
1小節を8等分した中に3つという奇数のビートを置く・・・。
どうやらここに秘密があるようです。

*

しかし例えばロックなら8beat(デンデンデンデンデンデンデンデン)、ジャズなら4beat(ドンドンドンドン)、ワルツなら3拍子(ズンタッタッ)というように、一定間隔で訪れるビートに馴染みが深い私達は、この8つのスペースに3つのビート
 タタタタタ  タタタタタ・・・
というリズムがなかなか身に付きません。

 「こんな時に身の周りに適当なラテン系の音楽があると、体で覚えることができるのだが・・・。」
肩を落としていた私の耳に、テレビからある歌声が聞こえてきました。
「これは!」と振り返ったテレビに映っていたのは、ひろみ郷さんの「Gold Finger '99」!

そう、あの「アチチ」の部分を「アーーチーーチー、アーーチーーチー」と繰り返すことで、自然にこのリズムが身に付くではありませんか!

    Gold Finger'99 「ベース音習得Version」

↑この音源は、私の絶望的に地味な作業により当該部分だけを連続させた力作です。
この時、つい両手がひろみ郷さんの振り付けのように動いてしまう方も多いかと思いますが、じっと我慢し、歌に合わせて親指を動かすのです。

まず親指でこのリズムをコンスタントに弾けるようにし、次にその上にメロディを乗せて行けるよう練習しましょう。

凡例
 【アルファベット大文字】→コード名
 【アルファベット小文字】→音階名



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 第2小節
    4拍目の【2,3,4弦12f】はとりあえずハーモニクスとしていますが、アクセントになるなら何だって構いません。


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 1
    このリズムの場合、最も理想的なベース音の動きは『ド○○ミ○○ソ○』ですが(○は空白)、 ここではソの音がメロディの一部と重なって使いにくいのでひとまず諦め、ミの音を 1オクターブ下に展開させた6弦解放を使います。これにより、次のFコードのルート(根音)=F音へのクロマチック・アプローチ(半音の進行)となります。


 2
    左手は1フレット全体を人差指でバレーする方法ではなく、ネックを握り、親指で【6弦1f】を押さえます。このFコードが便利なのは、【5弦開放】がFコードの3度=A音に当たるため、 5弦は解放のまま使えることです。
【3弦2f】は中指、【4弦3f】は薬指で押さえ、メロディの中で出てくる【3弦3f】は小指を一瞬使います。


 3-4
    ここはメロディが【3弦開放】から【1弦5f】まで飛ぶこともあり、ベース音のキープが困難ですね。 そこで発想を変えて伴奏を一度ブレイクさせることにします。
ベース音は3小節目の頭【5弦3f】で抑えるだけにしてひとまずメロディに専念し、最後の4拍目 だけ次小節への導入として【6弦3f】を弾きます。


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 1
    フォームは6弦を上から親指で押さえ、ベース音は【6弦 1f】=F音、【5弦 開放】=A音(3度) と進み、5度の【5弦3f】=C音を諦めてルートの1オクターブ上、【4弦 3f】=F音へと飛ばします。


 2
    ベース音は【5弦 3f】=C音(1度)、【4弦 2f】=E音(3度)と進み、再度3度=E音の1オクターブ下=【6弦 開放】を弾いて、次のFmコードのルート=F音へのクロマチック・アプローチとしています。
【2弦1f】と【3弦2f】は共に人差指で、移動させながら押さえます。


 3
    メジャーコードとマイナーコードの違いは只一つ、3度の音が半音異なるのみです。
Fコードの場合であれば、 3度の音をA音から半音下げてG#音にすることで、Fmコードとなります。
ということは、最初のFコードで使用可能だった、ベース音の【5弦開放】=A音が使用不可能となってしまう訳ですね。そのためベース音は最も簡単な【6弦1f】→【4弦3f】→【6弦1f】という、F音(1度)の連続攻撃としました。
一方マイナーコードに必要な半音低い3度=G#音は、【3弦1f】を弾いて発音させます。
なおここは何しろマイナーコードなのですから、テンポを一気に落として悲しげに弾くという方法も素敵ですね。勿論この場合、同時に悲しそうな表情をすることも決して怠ってはなりません。


 4
    途中の【1弦8f】→【3弦5f】は、ブレイク部でのハッタリ例です。これでなくても何でも良いのです。 奇声を発するなども勿論OKです。というより、強くそれを推奨します。


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    相当あいまいな記憶しかないまま作ったため、本当は全然感じが違うのかも知れませんが、どうか御容赦下さい。

ここのパートのポイントは第8小節【G#→B♭→C】の部分で、上行するルート音と下降するメロディの相性が抜群なため、他のコード・トーンは一切出していません。


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    確かマリオが地下のような暗いところを歩いている場面の音楽だったような気がしますが・・・?
ともかくこのパートはオーディエンスを惹きつけるという意味で非常に大きなアクセントとして機能する一方、 音楽的にもジャズギターの必殺技である『オクターブ奏法』を習得できるという、あまりにも美味なパートです。

『オクターブ奏法』とは文字通りオクターブ違いの関係にある2音(場合によっては3音)を同時に発音して音の重厚さを増すという手法で、ジャズギターのイノベーター、ウェス・モンゴメリー先生のあまりにも重要な発明品です。

このパートは特に長さ制限はなく、マリオが暗いところを歩いているあいだ中鳴っている音ですので、貴方の気分が暗い時などは果てしなく弾き続けても良いでしょう。
むしろ肝心なのはイントロへの復帰の仕方で、脱出した瞬間の「抜き打ち感」を大切に、必ずオクターブ奏法の部分の「途中」でイントロをカット・インさせるよう心がけましょう。


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    【この部分のみ 1ch 2004.10.3より抜粋】
かつて、私を箱根bluegrassコンベンション優勝等に導いてくれた"スーパー・マリオ"のテーマ。
ただ3chにも書いたとおり、橋本自身はテレビゲームの類をまったくやらないので、何となくの記憶を頼りに弾いてはいるものの、 実はもうちょっとホントっぽくしたいと思いながら現在に至っております。
特に、マリオさんが地下かどこかに入った時の、「ンダンダンダ、ンダンダンダ」とオクターブで怪しく動くトコの最後の部分は、何やら複雑そうで 意欲をそそるものの、何しろ音源がないので聞き取りのしようもありません。

というわけでなかばあきらめていたところ、先日、テレビでビートたけしさんの「平成教育委員会」が放映されているのをボーっと 見ていましたら、
 「○○くんのこたえ。・・・正解!」
とか言ってる電子処理された博士の声のバックで「ンダンダンダ、ンダンダンダ」とやってて、「おー!」と慌てて録音しました。
 「デデデデッデッデッデッデ デレレレデレレレ〜」
なるほどこうなっていたのですね。
何だか忙しくて曲のフレーズを聞き取りでコピーするのなんて本当に久しぶりでしたが、それがこのフレーズになるとは思っておりませんでした。

「それはあくまであの番組のアレンジで、ホントはこう」というのがあったりしたら教えて下さい。


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    エンディングです。上記のパートA〜C及びブリッジ部をお好みの構成で弾き続け、そろそろ冒険も終わりにしようかと思ったところで弾きましょう。
コードはCの後、F→Fmと進みますが、ベース音は【4弦3f】→【6弦1f】と、オクターブで弾き分けています。

マリオは数々の冒険を終えて帰ってきたのですから、私達も最後はCmaj7の癒しサウンドで彼の心をいたわりましょう。


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